私たちは、毎日たくさんの音楽と接しています。
作曲する人は意識しているでしょうが、通常の音楽は詩と曲で出来ており、曲の3要素は、「リズム」、「メロディー」、「ハーモニー」です。
最近は、「音色」も加えた4要素とも言われています。
この中の「リズム」とは何でしょうか。
同じような意味で、「拍子」という言葉もありますが、どう違うのでしょうか。
この記事では、「拍子」と「リズム」の違いを分かりやすく説明していきます。
「拍子」とは?
「拍子」とは、音楽の小節に入る音符の数と長さによって作られるものです。
例えば4分の4拍子とは1小節に4分音符が4つ含まれるもので、最も基本的な拍子です。
4拍子と言ったら、通常はこの拍子です。
他にも8分の6拍子(1小節に8分音符が6つ)というような変則的なものもあります。
これは3拍子と言われることもあります。
この言葉は、音楽以外の場面でも使用されることがあり、その時には「流れとして当然のもの」という意味で使用されます。
英語では、「beat」と言っても良いでしょう。
一般的にはこの「拍子」のスピードが「テンポ」です。
「リズム」とは?
「リズム」とは、前述のように音楽の3大要素の一つで、音の出るタイミングによって曲の基本的な流れを生成するものです。
実際には「拍子」の連続や組み合わせによって作られます。
当然、曲の途中で「拍子」が変わることもありますが、それも含めてこの曲の「リズム」です。
英語では、そのもの「rhythm」です。
「拍子」と「リズム」の違い
「拍子」と「リズム」の違いを、分かりやすく解説します。
「拍子」も「リズム」も音楽の要素であり、音符の数と長さの組み合わせであることは同じですが、大きな違いは「拍子」が小節ごとに鳴る音のタイミングであることに対して、「リズム」はその「拍子」の組み合わせによって作られる曲の流れであるということです。
音楽以外のシチュエーションで使用される場合は、「一連の決まったもの」のような意味になります。
「拍子」の例文
「拍子」の例文は以下のようになります。
・『この曲は4拍子と6拍子の組み合わせの変拍子が基本になっています』
・『いつも小言ばかりの母親が、今回ばかりは優しいので拍子ぬけでした』
「リズム」の例文
「リズム」の例文は以下のようになります。
・『サンバのリズムは情熱を表現するのに適しています』
・『昨夜は、夜中に仕事で起こされたので、今日一日生活のリズムが壊れてしまいました』
まとめ
この記事では、「拍子」と「リズム」の違いを、解説してきました。
「拍子」と「リズム」に関してはお分かり頂けたと思いますが、それでは「グルーヴ」はどうでしょうか。
この言葉は比較的最近になって広く使用されるようになった言葉ですが、実は「リズム」と「グルーブ」の違いはちゃんとした定義が無く、人によって認識が違うというのが現状です。
「グルーヴ」は「リズム」の揺れだと言う人もいれば、メトロノームのようにきっちりしていない「リズム」が「グルーヴ」だと言う人もいます。
これは同じではありません。
つまり、なんとなくそんな感じというニュアンスが「グルーブ」なのです。
面白いですね。