どんな人も他人との関わりの中で生きています。
 その人たちのことを、家族や友人と呼んだり、知り合いや知人と呼んだりしています。
 それらの呼び名は自分との関係によって変わってくるのですが、その関係を明確に意識しているでしょうか。
 この記事では、「知り合い」と「知人」と「知己」の違いを分かりやすく説明していきます。
「知り合い」とは?
「知り合い」とは、言うまでもなく「お互いに知っている人」のことです。
 ただ、「知っている」という言葉には様々なレベルがあります。
「顔を知っている」、「名前を知っている」、「趣味を知っている」、「性格を知っている」さらに、「全て知っている」という人もいるでしょう。
「知り合い」という言葉の意味だけで言えば、相手はこの中のどんな関係でも間違いではありませんが、一般的に使用される「知り合い」はかなりライトな関係です。
 レベルとしては「性格を知っている」レベルになるともはや「知り合い」とは言わず「友人」とか「親友」とか別の言い方になります。
 さらに、自分との関係がもっと明確に定義できる人に関しても「知り合い」とは言いません。
 例えば、「妻」、「家族」、「親戚」、「会社の後輩」、「学生時代の同期」などは、それらの名前で呼び、通常は「知り合い」とは言いません。
 英語では「acquaintance」あるいは「known each other」とも言います。
「知人」とは?
「知人」とは「知っている人」のことです。
「知り合い」のところで述べてように、「知人」に関しても同じようなことが言えます。
「ちょっと知っているくらいのレベルの人」で、「後輩」などの他の名称で呼べない人 ということです。
 通常は、自分は「知っている」が、相手は自分のことを「知らない」というケースの時にも使用されます。
 その意味では、かなりライトな関係です。
 英語では「acquaintance」あるいは「known」です。
「知己」とは?
「知己」とは、文字の通り「己を知る人」です。
 もう少し違う言い方をすれば「自分を知ってくれている人」です。
 つまり、今までに説明した2つよりは、一般的に自分との親密度が高いと言えます。
 また、この言葉は日常会話にはほぼ出てきません。
 使用されるのは手紙や公式文書の中です。
 英語では「acquaintance」あるいは「appreciative friend」です。
「知り合い」と「知人」と「知己」の違い
 前述のように、3つの言葉の意味は、「知っている人で他の言い方で表せない人」であるという部分では同じです。
 違うのは、まず、自分との親密度の違いです。
 一般的には「知人」、「知り合い」、「知己」の順に親密になります。
 もう一つの違いは、使われるシチュエーションや話す相手のカジュアル度です。
 カジュアル度で言えば、「知り合い」が最もカジュアルに使用され、「知人」、「知己」の順に改まった言い方になります。
まとめ
 この記事では、「知り合い」と「知人」と「知己」の違いを説明してきました。
 これらの言葉は、「知っている人」を示す言葉として使用されるものですが、その違いを明確に理解した上で、使用しなければその相手に対して、また今話している相手に対しても失礼な表現になってしまうことともあります。
 このような言葉は他にもたくさんあります。
 使用する時には気をつけることが必要です。



