世の中には、才能をたくさん持っている人がいます。
例えば、学生時代に司法試験に合格した後に、医学部に転部して医師になるような人もいます。
そこまでではなくても、スポーツが上手い人が、ギターを弾かせてもみんなを感動させるというケースもあり、「多才」な人は近くにもいらっしゃいます。
この時の表現として「多才」が正しいのか、「多彩」が正しいのか分からなくなってしまうことがあります。
この記事では、「多彩」と「多才」と「多様」の違いを分かりやすく説明していきます。
「多彩」とは?
「多彩」とは「多くの彩り」あるいは「たくさんの色彩」という意味です。
元々は「色が多いこと」を指す言葉なのですが、転じて「種類が多いこと」を呼ぶようになりました。
例えば、「彼は多彩な趣味を持っています」と言う場合は、休みの日は音楽を楽しみ、スポーツも好きで、旅行やキャンプにも出かけるというような場合でも使われます。
英語では「variety」です。
「多才」とは?
「多才」とは「多くの才能」という意味です。
「多芸多才」や「博学多才」という表現があるように、「多才」は一人でいろいろな能力を持っている状態のことです。
そう言う意味では「多彩な才能」と言っても良いでしょう。
「文武両道」も「多才」を表した熟語です。
英語では「talented」が最も近い単語です。
「多様」とは?
「多様」とは、「多くの様子」あるいは「たくさんのさま」と言う意味です。
「多様性」という言葉でもよく使用されるように、「さまざまな違ったものが集まっている」状況を表します。
オリンピックのような国際大会には、様々な国、人種、宗教、言葉、思想を持つ、まさに「多様」な人々が集まります。
英語では「diversity」が近いでしょう。
「多彩」と「多才」と「多様」の違い
この3つの言葉は、「たくさんのものがある」と言う状態を表すという意味では同じですが、何がたくさんなのかが違います。
「多彩」は「種類」、「多才」は「才能」、「多様」は「様子」です。
「多彩」と「多様」の意味はかなり似ており、同じ意味で使用される場合もあります。
この2つのニュアンスの違いとしては、「多彩」が多くの種類があるという状態の楽しさや、素晴らしさを表現しているのに対して、「多様」は「たくさんあるものの、それぞれが違っていて素晴らしい」という意味で使われるという部分です。
まとめ
この記事では、「多彩」と「多才」と「多様」の違いを説明してきました。
日々生活していると、さまざまな人々と関わることがあります。
その人々は、それぞれが自分の思いや考え方を持つ「多様」な人たちであり、みんなが「多才」であり、「多彩」な趣味を持っているはずです。
重要なのは、それぞれの考え方をきちんと認めて、尊重することです。
日頃から、それを心がけることによって、自分も相手に認められ、人との関わりが円滑になります。