音楽家、文筆業、演劇、他にも色々なクリエイティブな仕事や趣味を持っている方々にとって最も重要なフェーズは、自分の作品を公にリリースすることです。
その時に使用する言葉として「公表」「公開」「発表」というものがあるが、これらはどう違うのでしょうか。
この記事では、「公表」と「公開」と「発表」の違いを分かりやすく説明していきます。
「公表」とは?
「公表」とは文字通り「公に表す」ことです。
「表す」というのは別の言葉で言い換えれば「裏にあったものを表に出す」という意味になります。
つまり、「公表」は「それまで出していなかったものを公の場に出す(発表する)」ということになります。
発表するものとしては序文で記述したようなクリエイティブな作品だけではなくどんなものであっても、どんな情報であっても該当します。
ここで重要なのは発表する物は公に出すことに意味があることが前提になります。
英語では「announcement」が近いでしょう。
「公開」とは?
「公開」とは文字通り「公に開く」ことです。
「開く」というのは別の言葉で言い換えれば「閉じていたものが開けられる」という意味になります。
つまり、「公開」は「それまで隠されていたものを公に見せる」ということになります。
英語では「release」が近いでしょう。
「発表」とは?
「発表」とは文字通り「発して表す」ことです。
「発」には「発進」や「開く」という意味もあるので、「開いて公に出す」という意味になります。
英語では「presentation」が近いでしょう。
「公表」と「公開」と「発表」の違い
「公表」と「公開」と「発表」の違いを分かりやすく説明してます。
今まで解説してきたように、「公表」も「公開」も「発表」も「隠れていたものを公に出す」という意味は共通しています。
多くの文章ではお互いに入れ替えても意味は通じます。
例えば「あのアーティストは本名を公表していない」は「あのアーティストは本名を公開していない」でも「あのアーティストは本名を発表していない」でも意味はほぼ変わりません。
しかし、ここで気付くのは「発表」だけニュアンスが違うのではないかということです。
つまり、「公表」と「公開」は「公にされている」という「状態」を表せるが「発表」に関しては「状態」ではなく「行為」を表すという違いです。
これは「あのアーティスト今日の記者会見で本名を発表した」と変えればしっくりくることから説明できます。
それに対して「公表」と「公開」の違いは微妙ですが「公表」の「積極的に前に出す」意味合いに比べて「公開」は「前に出すというよりは覆われていたものを取り除くことによって見えるようにする」という意味合いになることが多いという部分でしょう。
まとめ
この記事では「公表」と「公開」と「発表」の違いに関して説明してきました。
これらの言葉は思うよりも割と頻繁に使用される言葉です。
しかし、その時に注意しなければならないのは、一旦公に出したら引っ込めることは非常に難しいということです。
それを考えれば、それによってもたらされる影響を十分に考慮した上で実施するべきことであると認識するべきです。