「寛大」と「優しい」と「寛容」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「寛大」と「優しい」と「寛容」の違いとは?生活・教育

他人に対しての接し方に関する言葉で「寛大」「優しい」「寛容」という三つの言葉があります。

どれも他人に対して思いやりがあるようなことを表す言葉ですが、果たして違いはどこにあるのでしょうか。

この記事では、「寛大」「優しい」「寛容」の違いを分かりやすく説明していきます。

「寛大」【かんだい】とは?

「寛大」とは、心が広くおおらかであることを表す言葉です。

ひろくゆったりしていること、度量がひろいことを表す漢字「寛」と、広大であること大きいことを表す漢字「大」が組み合わされた言葉です。

優しさを表現する言葉に変わりはないのですが、とにかく心が広いことに重きを置いた言葉になります。

一般的に心が広いと思われる行動、他人のミスをやたらと責めない、人の意見もきちんと聞くなどなどありますが、そのような行動をひっくるめて「寛大」と言えます。


「寛大」【かんだい】の例文

・『あの人は寛大な人物だ』
・『悪気があったわけではないので、寛大な処置をお願いします』


「優しい」とは?

三つの言葉の中で一番身近なものではないでしょうか。

「優しい」は、日本語の文法では形容詞になり心情や光景を表現したり後に続く言葉を説明する役割があります。

人の行動や表情といった目に見えるものや、雰囲気や匂いや味といった目に見えない感覚的なものに対しても幅広く使える言葉です。

「優しい」の例文

・『彼は誰に対しても優しい』
・『母の作る料理は優しい味がする』
・『彼女は優しい笑顔を浮かべた』
・『優しい雰囲気をした俳優』

「寛容」【かんよう】とは?

「寛容」には、よく人を許し受け入れること咎めないこと、異端的な少数意見を差別しないことなどという意味があります。

ひろくゆったりしていること、度量がひろいことを表す漢字「寛」と、うけいれ認容する意味を持った漢字「容」が組み合わされた言葉です。

心が広いことを表す言葉でもありますが、それよりも、他人のミスを許す、責めないといったことに重きを置いた言葉になります。

「寛容」【かんよう】の例文

・『彼は昔と比べるとずいぶん寛容になった』
・『寛容の精神をもって接したい』

「寛大」と「優しい」と「寛容」の違い

「寛大」は、「心が広い」ことに重きを置いた言葉で、その人の行動に対してというよりもその人自身を表現する時に多く使われる言葉です。

「優しい」は、人の行動や表情といった目に見えるものから、匂いや味など感覚的なものにまで幅広く使える言葉です。

「優しい」と言われる基準も幅広く、「寛大」「寛容」どちらも「優しい」と言えます。

「寛容」は、「失敗を許す」ことに重きを置いた言葉で、その人に対して使われるというよりは、その人の行動に対して使われることの多い言葉になります。

まとめ

「寛大」「優しい」「寛容」の違いについて述べてきましたが、人に対して使われるのか行動に対して使われるのかなどの細かな違いがありました。

三つの言葉の違いを認識しつつ、人に対して優しく、寛容な精神で接することができる寛大な人物でありたいものです。