「適時」と「適宜」と「随時」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「適時」と「適宜」と「随時」の違いとは?生活・教育

この記事では、「適時」「適宜」「随時」の違いを分かりやすく説明していきます。

「適時」とは?

ちょうどよい頃合い、タイミングなどを指す言葉で、時間の概念が強めにかかっています。

「適時開示情報」は東京証券取引所においては利益に関わる情報を開示することが義務付けられおり、情報開示をした会社が決定をしたタイミング、会社が事実認識をしたタイミングなど、株式の公平性を保つための適時が設定されています。

遅すぎる発表では適時にはなりません。

野球用語で適時打という言葉があり、塁上のランナーを本塁まで進めた安打のことを指します。

この適時はランナーが本塁に行けるタイミングを指す言葉で、ランナーがいない場合はホームランであろうが適時打にはなりません。


「適宜」とは?

場や状況に非常によく見合った行動をすることを指す言葉で「程よい」ことも指し、便宜に従うという意味もあり、各自の判断で行動するさまも指す、範囲の広い言葉です。

「塩を適宜」であれば程よいという意味と、自分の判断でという意味の間くらいにとらえられるでしょう。

「テストの結果に応じ、適宜個人指導をする」であれば状況に見合った行為をすると言うことになります。

「治療に必要な検査を適宜行います」も状況にあった判断を指します。

「見学終了後適宜解散」は各自の判断で解散することになり、見学したい人は続けることもできるケースがあります。


「随時」とは?

適宜な時に行うさまや、日時に制限のないこと、好きな時にいつでもできることなどを指す言葉で、「ブログは随時更新」というときの随時であれば好きな(必要な)タイミングで更新されるという意味になります。

仕事での「随時採用」は定められた時期ではなく、いつでも採用の手続きを行っていることを指します。

食後からの時間を決めない状態で測定した血糖値を随時血糖といいます。

(対に空腹時血糖という言葉もあり)バスの随時運行という言葉は満員になり次第発車という状況で、コンサートやイベントの輸送など、非定期のバスに見られます。

「適時」と「適宜」と「随時」の違い

「適時」はその時間に見合った行動、タイミングに合うこと、「適宜」はその場に見合った行動、状況に合うことを指し、「適宜」に時間の概念を強くもたせたものを「適時」ということが出来ます。

ただし、適宜には自分の判断でという意味や便宜に従うという意味がありますが、こちらの意味は適時には含まれません。

随時は日時に決まりがないことや良いときに行うということを指し、自分の判断というニュアンスでの適宜の要素も少し含まれますが、いつでもというニュアンスが強く含まれます。

まとめ

「適時」「適宜」「随時」「適時」「随時」が時間にかかわる言葉で、大まかに言えば良いタイミングが「適時」好きなタイミングが「随時」となります。

適宜は行動に関わる言葉で、「必要に応じた」という意味合いになることもあります。