仕事をしていると会社の都合で転勤したり、転職に乗り出すこともあります。
そんな時に「新天地」という言葉をよく聞きますが、「新任地」や「新境地」という言葉もあり、どれが適切か迷った経験もあるのではないでしょうか。
この記事では、「新任地」と「新天地」と「新境地」の違いを分かりやすく説明していきます。
「新任地」とは?
「新任地」は新しく仕事を任せられた地域や土地になります。
会社から他の地域へと転勤を命じられた時の、新しい勤務地、赴任先が「新任地」です。
「新任地」という言葉を使うかどうかは、それを望むか望まないかは別として、その土地へ行くことを誰かに指示されたかどうかが重要になります。
会社の人事異動で他の土地へ移ることが決定すれば転勤先は「新任地」ですが、自分の都合で他へ引っ越し、そこで新しい仕事を探す場合は「新任地」とは言いません。
「新天地」とは?
「新天地」は新しい世間的な意味での世界、新しい土地や環境を指す言葉です。
また「新天地」はそこへ移ることになった理由は問われず、転勤を命じられた場合でも、自分の意思で転職を決めた場合でも「新天地」になります。
ただし「新天地」は土地だけを指すわけではなく、新しい活躍の場所という意味もあるので、主に前向きな意味でも使われる言葉です。
人事異動の場合、新支店の責任者に抜擢など栄転の場合は「新天地」ですが、降格に伴う転勤や左遷の場合は「新天地」とは言えず、「新任地」と言うべきでしょう。
「新境地」とは?
「新境地」は新しい心理状態や、分野的な意味での新しい世界を意味します。
「境地」には土地や場所という意味もありますが、「新境地」という場合には土地などの物質的なものではなく、ジャンルや心の状態のような概念的な意味で使われる言葉です。
特に今までより上の心理的境地や、新しい分野的境地に達する事を指し、芸術において斬新で独創的な作品を作り出すことなどに対し「新境地を開く」といった使われ方をします。
「新任地」と「新天地」と「新境地」の違い
「新任地」は新しく仕事を任せられた土地、「新天地」は新しい環境や土地、「新境地」は新しい分野や心理状態を指します。
「新任地」と「新天地」の違いは「新任地」は自分以外の誰かに任されて向かうことと、「新天地」はポジティブな意味で使われるのに対し、「新任地」はポジティブな意味を含まなくても使われることです。
「新境地」は物質的な土地や環境を指す「新任地」や「新天地」と違い、精神的や概念的な意味での新しい世界に対して使われます。
まとめ
転勤する人に贈る言葉としては、相手が前向きな気持であれば「新天地」という言葉を使っておけば問題ありませんが、転勤に対してネガティブな気持ちを持っているようであれば、「新任地」と言っておきましょう。
ただし転勤する人に対して「新境地」というのは明らかな間違いなので、間違わないように気をつけるべきです。
