「早々」と「迅速」の違いとは?分かりやすく解釈

「早々」と「迅速」の違い生活・教育

この記事では、「早々」「迅速」の違いを分かりやすく説明していきます。

「早々」とは?

「早々」には2つの意味があります。

ひとつは、その時期であろうという段階よりもずっと前の時期に行うさまです。

たとえば、普段は午後9時に閉店をする店があったとします。

9時の閉店が普通です。

あるとき、事情があって午後7時に店を閉めました。

普段よりも2時間前に店を閉めており、普段よりも早いといえます。

今度は手紙の返事のことで説明をします。

ある人に手紙を書き、返事を求めました。

届くまでに2日くらいかかり、その後に返事を書き、ポストに投函してから届くまでにまた2日ほどかかるので、返事が来るのはずっと先だろうと思っていました。

すると、自分が手紙を出した3日後には返事が届きました。

こんなにもすぐに届くとは思わなかったので驚きました。

これは、その時期であろう段階よりもずっと前の時期、つまり「早々な返事」といえます。

もう一つの意味は、はやくやろうとして行動するさまです。


「早々」の使い方

普通あることが行われる時期よりも、前の時期に行われるさまを指して使用をします。


「迅速」とは?

物事の進む度合いや行動などが、非常にすみやかなこと、またそのさまです。

道で交通事故にあった人がいたとします。

周囲の人たちはこのように行動しました。

まず、見つけた人が救急車に電話をしました。

そして、電話でどのような対応をしたらいいのかを説明されたので、すぐにその通りに行動をしました。

パニックになってどうしていいかわからず、おろおろする、といったことはなく、テキパキとした動きをしました。

救急隊員が到着したときには、隊員がすぐにストレッチャーに乗せ、車に乗せてしまいました。

どうやって運ぼうか、あれこれ長々と相談したりはしません。

この一連の行動は物事の進む度合いがはやい、行動がはやいといえます。

そういったさまを意味する言葉です。

「迅速」の使い方

進行具合や行動が非常にすみやかなことや、そのさまを指して使用をします。

普通よりも速い場合をいいます。

対応の仕方について使われることが多いです。

「早々」と「迅速」の違い

前者は時期についての言葉です。

普通、それが行われるであろう時期よりもはやくに行うことをいいます。

後者は進む度合いや行動のようすについての言葉です。

動きがテキパキしている、進む度合いが大きいといったことを意味しています。

「早々」の例文

・『早々に退散する』
・『引き上げることを早々に判断する』
・『早々とあきらめる』
・『早々に売り切れる』

「迅速」の例文

・『迅速に対応をする』
・『手続きを迅速に行う』
・『迅速で的確な行動』
・『迅速に転がっている椅子をもとに戻す』

まとめ

はやいという意味合いがある点は似ていますが、一方は時期について、もう一方は進む度合いや行動のさまについての言葉で、それぞれが意味することは異なります。