この記事では、「蕾」と「新芽」の違いを分かりやすく説明していきます。
「蕾」とは?
花や葉の未開展の部分で、茎の先端や側面につくものを意味する言葉です。
花の蕾は花芽とも呼ばれ、花弁や雄しべ、雌しべなどの花の構造が重なって包まれています。
葉の蕾は葉芽とも呼ばれ、未成熟な葉が茎の先端分裂組織を覆っています。
蕾は、成長条件が良くなると開いて花や葉になります。
蕾は、花の美しさや香りを引き出すために、人間によって栽培や加工されることもあります。
「新芽」とは?
新たに生じて間もない芽のことで、若芽や嫩芽とも呼ばれるものを指す言葉です。
新芽は、植物の成長の初期段階であり、未来への可能性を秘めており、柔らかくて栄養価が高く、食用にされることもあります。
また、新芽は、植物の再生能力を示すものでもあります。
切り株や枯れ木から新芽が出ることがあり、新芽を切り離して挿し木にすることによって、新たな植物を増やすことが可能です。
「蕾」と「新芽」の違い
「蕾」と「新芽」の違いを、分かりやすく解説します。
「蕾」と「新芽」は、似たような意味をもつ言葉ですが、ニュアンスや使い方が異なります。
「蕾」は、花になると決まっている未開花の状態のものを意味する言葉です。
その一方で、「新芽」は、茎や葉や花になる可能性のある発達途中のものを意味する言葉です。
植物学では、未発達の枝のことを「芽」と呼び、そのうち花になるものを「花芽」と呼びます。
「蕾」の例文
・『春の訪れを感じさせるように、桜の蕾が姿を現した』
・『花の蕾は小さくて可愛らしい』
「新芽」の例文
・『実家にある庭の片隅から新芽が顔を出している』
・『生命の力強さには目を見張るものがある。なんと、あの新芽はアスファルトを突き破って生えてきている』
まとめ
花のまだ開かないうちのもので、花になると決まった状態のものを意味する言葉です。
漢字では「蕾」「莟」「蓓」の3種類があり、それぞれに咲く寸前のつぼみ、硬いつぼみ、ふっくらとしたつぼみという意味があるとされています。
その一方で、これから茎や葉や花になるものを意味する言葉です。
芽のうちで新しく出てきたものを指します。
漢字では「芽」や「若芽」「嫩芽」などと書きます。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。