この記事では、「苦肉の策」と「窮余の策」の違いを分かりやすく説明していきます。
「苦肉の策」とは?
もともとは、敵を欺くために自分や味方を苦しめて行う策略という意味の言葉です。
そこから時代を経て、苦しまぎれに考え出した手段という意味で使われるようになりました。
現在では、この意味が一般的になり、辞書にも記載されています。
「窮余の策」とは?
追い詰められて困り果てた末に出した方法や手段のことを意味する言葉です。
たった一つの最後の手段というニュアンスを含みます。
「窮余の策」という言葉は、「苦肉の策」とほぼ同じような意味を持ちますが、より強い意味合いであることが特徴的です。
「苦肉の策」と「窮余の策」の違い
「苦肉の策」と「窮余の策」の違いを、分かりやすく解説します。
「苦肉の策」と「窮余の策」は、どちらも苦しい状況から抜け出すために考え出した方法や手段を表す言葉ですが、意味や使い方には違いがあります。
「苦肉の策」は、もともと敵を欺くために自分や味方を傷つける策略という意味でしたが、現在では苦し紛れに出した策という意味でも使われます。
その一方で、「窮余の策」は、追い詰められて苦しんだあげくに考えた方法や手段のことです。
つまり、「苦肉の策」と「窮余の策」の違いとしては、「苦肉の策」は、自分や味方を犠牲にしてまで行う策であることを強調するのに対し、「窮余の策」は、最後の手段であることを強調するという点が挙げられます。
「苦肉の策」の例文
・『彼の苦肉の策は、功を奏した』
・『彼女は苦肉の策として、病気だと嘘をついた』
「窮余の策」の例文
・『窮余の策で、彼は会社の金を横領し、国外に逃亡した』
・『窮余の策が上手くいくことなど、ほとんどない』
まとめ
「苦肉の策」と「窮余の策」は似たような意味を持つ言葉ですが、ニュアンスや使い方が異なります。
「苦肉の策」とは、「自分や味方の身を苦しめてでも敵を欺くための策略」のことです。
その一方で、「窮余の策」とは、「追い詰められて苦し紛れに考え出した策略」のことを意味します。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。