この記事では、「兼ね備える」と「併せ持つ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「兼ね備える」とは?
二つ以上のものを同時に持つという意味ですが、そのものが互いに対立したり、相反したり、矛盾したりする場合に使われます。
例えば、「彼は優しさと厳しさを兼ね備える」や、「この機械は省エネと高性能を兼ね備える」というように、一見両立しないような性質や特徴を持つことを表します。
この言葉は、そのものが優れていることや、バランスが取れていることを評価するニュアンスがあります。
「併せ持つ」とは?
二つ以上のものが互いに関連したり、類似したり、補完したりする場合に使われます。
例えば、「彼は知識と経験を併せ持つ」や、「この商品は品質と価格を併せ持つ」というように、一緒にあるとより良いと思われる性質や特徴を持つことを表します。
この言葉は、そのものが豊かであることや、多様であることを表現するニュアンスがあります。
「兼ね備える」と「併せ持つ」の違い
「兼ね備える」と「併せ持つ」の違いを、分かりやすく解説します。
「兼ね備える」と「併せ持つ」は、どちらも二つ以上のものを同時に持つという意味ですが、ニュアンスに違いがあります。
「兼ね備える」は、真逆の種類のものやトレードオフの関係にあるものを同時に持つことを表します。
その一方で、「併せ持つ」は、別種類のものや良い側面と悪い側面を同時に持つことを表します。
「兼ね備える」の例文
・『彼は心技体、全てを兼ね備える男だ』
・『このサッカー選手は、パワーとスピードを兼ね備えている』
「併せ持つ」の例文
・『彼は善悪両面を併せ持つ人物だ』
・『彼女は美貌と才能を併せ持っている』
まとめ
「兼ね備える」と「併せ持つ」は、どちらも二つ以上のものを同時に持つという意味を表す言葉ですが、ニュアンスに違いがあります。
「兼ね備える」は、真逆の種類のものやトレードオフの関係にあるものを同時に持つことを表します。
その一方で、「併せ持つ」は、別種類のものや良い側面と悪い側面を同時に持つことを表します。
それぞれの言葉を正しく使い分けるように注意しましょう。