この記事では、「修復」と「繕う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「修復」とは?
壊れたり損傷したりしたものを、元の状態に戻すことです。
例えば、地震で崩れた建物を修復するという場合は、元の形や機能に復元することを指します。
また、人間関係や国家関係などが悪化した場合にも、修復という言葉が使われます。
例えば、夫婦の仲が悪くなったときに修復に努めるという場合は、以前のような良好な関係に戻すことを目指します。
修復には、もとの状態に戻すというニュアンスが強く含まれています。
「繕う」とは?
壊れたり傷んだりしたものを、直して補うことです。
例えば、破れた服を繕うという場合は、縫って穴をふさぐことを指します。
また、見た目や態度などを取り繕うという場合にも、繕うという言葉が使われます。
例えば、気分が悪くても笑顔を作って繕うという場合は、本当の感情を隠してごまかすことを指します。
繕うには、直すというよりも補うというニュアンスが強く含まれています。
「修復」と「繕う」の違い
「修復」と「繕う」の違いを、分かりやすく解説します。
「修復」と「繕う」の違いは、もとの状態に戻すか、それとも補うかという点にあります。
修復は、もとの状態に戻すことを目的としていますが、繕うは、もとの状態に戻すとは限らず、欠けた部分を埋めることに重点を置いています。
また、修復は、物質的なものだけでなく、抽象的なものにも使われますが、繕うは、物質的なものに対して使われることが多く、抽象的なものに対して使われる場合は、否定的な意味合いがあります。
「修復」の例文
・『パソコンの破損したデータを修復する』
・『風化した絵画を、専門家が修復する』
「繕う」の例文
・『お互いに繕っているだけで本心では冷え切っている』
・『表面上は仲良しのように繕う』
まとめ
「修復」とは、壊れたり傷んだりしたものを元の状態に戻すことを指します。
その一方で、「繕う」とは、破れたりほつれたりしたものを直すことや、外見だけ飾ることを指します。
それぞれの言葉を正しく使い分けるように注意しましょう。