この記事では、「不束者」と「若輩」の違いを分かりやすく説明していきます。
「不束者」とは?
「気の利かない人」「配慮が行き届かない人」を意味します。
語源は、「太くて頑強な人」を表す「太束者」から変化したもので、平安時代には「太っていて不格好な人」「下品な人」という意味になりました。
現在では、「不束者ですが、よろしくお願いします」というように、目上の人や初対面の人に対して、自分や身内をへりくだって相手を高める表現として使われます。
「若輩」とは?
「年の若い人」と「仕事などの経験が浅く未熟な人」の2つの意味があります。
ビジネスシーンでは、後者の「経験が浅く未熟な人」の意味として多く使われます。
「不束者」は、自分や身内を「気の利かない人」と謙遜する表現ですが、「若輩」はある程度仕事の経験のある人や、年齢が高い人が自分の力量を謙遜するときに使う表現です。
「不束者」と「若輩」の違い
「不束者」と「若輩」の違いを、分かりやすく解説します。
「不束者」と「若輩者」は、自分や身内を謙遜する言葉ですが、使い方には違いがあります。
「不束者」は、「気の利かない人」「配慮が行き届かない人」という意味で、結婚の挨拶や目上の人に教えを乞うときに使います。
その一方で、「若輩者」は、「年の若い人」「仕事などの経験が浅く未熟な人」という意味で、新しい部署に異動したときや昇進したときの挨拶に使います。
「不束者」の例文
・『不束者ですが、どうぞよろしくお願いいたします』
・『不束者の娘ですが、末永くお願いいたします』
「若輩」の例文
・『若輩者の身ですが、早く皆様のお役に立てるように尽力いたします』
・『若輩者ですが、よろしくお願いいたします』
まとめ
「不束者」と「若輩」は、どちらも自分や他人を謙遜する言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
「不束者」は、「無作法な人」「行き届かない人」という意味で、自分や身内を「気の利かない人」と謙遜するときに使います。
その一方で、「若輩」は、「年の若い人」と「仕事などの経験が浅く未熟な人」の2つの意味があります。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。