この記事では、「すっかり」と「完全に」の違いを分かりやすく説明していきます。
「すっかり」とは?
残るもののないさまや、完全にある状態になっているさまを表す副詞です。
途中経過や変化に焦点があります。
例えば、「すっかり忘れていた」「すっかり元気になった」などのように使います。
この言葉は大和言葉で、古くから日本語にある言葉です。
「完全に」とは?
パーフェクトであるさまや、欠けるところのないさまを表す副詞です。
現在の状態や程度に焦点があります。
例えば、「完全に一致する」「完全に同意する」などのように使います。
この言葉は中国からの輸入で、漢字で書かれます。
「すっかり」と「完全に」の違い
「すっかり」と「完全に」の違いを、分かりやすく解説します。
「すっかり」と「完全に」は似ていますが、ニュアンスが異なります。
「すっかり」は、ある状態に変化したことを表すときに使います。
その状態は完全である必要はないと考えられます。
例えば、「すっかり忘れていた」は、「完全に忘れていた」というよりも、「思い出すのに時間がかかった」というニュアンスがあります。
その一方で、「完全に」は、ある状態が最高度に達していることを表すときに使います。
その状態は変化する必要はありません。
例えば、「完全に同意する」は、「すっかり同意する」というよりも、「少しも異論がない」というニュアンスがあります。
「すっかり」の例文
・『雨がすっかりやんだ』
・『彼はすっかり大人になった』
「完全に」の例文
・『雨が完全にやんだ』
・『この解答は完全に間違っている』
まとめ
「すっかり」と「完全に」は似ていますが、ニュアンスが違います。
「すっかり」は、以前と全く違うほどある状態になったことを表します。
途中経過に焦点があります。
「完全に」は、パーフェクトであることを表します。
現在の状態に焦点があります。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるように注意しましょう。