この記事では、「詐欺」と「虚偽」の違いを分かりやすく説明していきます。
「詐欺」とは?
人を欺いて錯誤に陥れることをいいます。
錯誤とは、意思表示の際に誤った判断や認識してしまうことです。
詐欺によって意思表示がされた場合、表意者はその意思表示を取り消すことが可能です。
詐欺は相手を欺くために行われますが、不実表示は相手を欺くために行われません。
「虚偽」とは?
真実でないことを表す一般的な言葉ですが、法律用語としては「虚偽表示」という言い方がされます。
虚偽表示とは、意思表示の際に真実でないことを表明することです。
虚偽表示によって意思表示がされた場合、その意思表示は無効になります。
虚偽表示は、表意者が真意でないことを知っている心裡留保と異なります。
「詐欺」と「虚偽」の違い
「詐欺」と「虚偽」の違いを、分かりやすく解説します。
「詐欺」と「虚偽」は似たような意味を持つ言葉ですが、使い方やニュアンスに違いがあります。
「詐欺」は、故意に嘘をついて他人をだまし、金品や財産的利益を奪ったり損害を与えたりすることを指します。
刑法や民法で罰せられる犯罪の一種です。
その一方で、「虚偽」は、真実ではないのに、真実のように見せかけることを指します。
嘘やいつわりと同じ意味ですが、より堅い言い方だと考えられます。
「詐欺」の例文
・『詐欺によって意思表示をした者は、これを取り消せる』
・『彼はオレオレ詐欺にあって、大金をだまし取られた』
「虚偽」の例文
・『虚偽の情報に惑わされないように注意しよう』
・『虚偽の申告をしたことが発覚した』
まとめ
「詐欺」と「虚偽」は、どちらも事実と異なることを言ったり書いたりする行為ですが、違いがあります。
「詐欺」は、相手を欺く意図があって、重要な事実について嘘をつくことです。
その一方で、「虚偽」は、事実と異なることを言ったり書いたりすることですが、相手を欺く意図はない場合もあります。
それぞれの言葉を正しく使い分けるようにしましょう。