この記事では、「尻拭い」と「後始末」の違いや意味を分かりやすく説明していきます。
「尻拭い」とは?
人が仕出かした不始末を自らが加担して処理することを「尻拭い」【しりぬぐい】といいます。
例えば、親が近所の人を殴ったとき、菓子折りを持って謝りに行くのです。
また、子供が競馬で負けて借金を作ったときは親が返します。
このように、人が起こした失態を自らが関わって尻を拭いてやるように後始末して、解決する行為を指すのです。
「後始末」とは?
他人が起こした問題の後片付けすることを「後始末」【あとしまつ】といいます。
例えば、仕事が終わった後、机の上が散らかっていれば片付けたり、掃除するのです。
このようなところから、人が起こした問題の後を何事もなかったようにきれいな状態に戻します。
言葉の使い方としては、「後輩の後始末を買って出た」というように、誰かの代わりに行なう行動を指す言葉です。
「尻拭い」と「後始末」の違い
ここでは「尻拭い」と「後始末」の違いを、分かりやすく解説します。
問題を起こした人の尻をきれいに拭くように、失敗が起きたときは我が事のように関わり、責任を取る行為を「尻拭い」といいます。
「書類を紛失した部下の尻拭いした」というように、誰かのために自らが責任を持って処理するのです。
もう一方の「後始末」は、人が散らかした場所をきれいに片付ける行為を指します。
「火の後始末する」といって、家族が使った後に自分が責任を持って片付けるのです。
「尻拭い」の例文
・『何度も窃盗する兄の尻拭いするのはもう嫌だ』
・『自分で尻拭いするほど屈辱的なことはない』
「後始末」の例文
・『親が残した金にならない空き家の後始末に追われた』
・『弟から預かった子供の面倒を見たり、大便の後始末した』
まとめ
誰かのために、自らが率先して後の始末をするという意味で使われています。
ただ、人の尻を拭うように加担するか、後の始末を行なうために行動するかの違いがありますので、そこを重点的に学んでみましょう。