この記事では、「微妙」と「微細」の違いを分かりやすく説明していきます。
「微妙」とは?
もともと「ひとことでは表しがたいほど細かく複雑である様子」や「趣が深く美しさや味わいがある様子」を意味する言葉です。
仏教用語としても使われており、「言葉ではいい尽くせないような、不思議で趣深く繊細であること」を表します。
例えば、「微妙な筆遣いで繊細極まりない作品に仕上げられている」や「A国とB国の微妙な関係は周辺諸国をヒヤヒヤさせている」というように使います。
「微細」とは?
「きわめて細かく小さいこと」や「些細なこと」を意味する言葉です。
非常に細かく小さなものごとを指します。
例えば、「微細な生物を観察する」や「微細な点まで言及する」というように使います。
また、「微細」という言葉には、「地位・身分が低くいやしいこと」という意味もありますが、今ではあまり使われません。
例えば、「微細な私といふ一人が人の視線に洩れることは當然のことであつたのでせう」というように使います。
「微妙」と「微細」の違い
「微妙」と「微細」の違いを、分かりやすく解説します。
「微妙」と「微細」はどちらも細かいという意味がありますが、使い方やニュアンスに違いがあります。
「微妙」は、物事が複雑かつ繊細である様子を表します。
その一方で、「微細」は、物事が非常に細かいという意味です。
このように、「微妙」は感情や状況などに使われることが多く、「微細」は物質や数値などに使われることが多いと言えます。
「微妙」の例文
・『微妙な表現についてのニュアンスについて説明している』
・『彼女だけは微妙な変化を見逃さず、チャンスを取り逃さなかった』
「微細」の例文
・『仕事の内容がそれまでとは微細に異なっていく』
・『買った車には、微細なキズがついていた』
まとめ
「微妙」には「なんともいえない味わいや美しさがあって、おもむき深いこと」や「はっきりととらえられないほど細かく、複雑で難しいこと」の二つの意味があります。
その一方で、「微細」は「極めて小さくて細かいこと」や「認識するのが難しいほどの極めて小さくて細かなキズなど」の意味があります。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。