この記事では、「厳か」と「厳粛」の違いを分かりやすく説明していきます。
「厳か」とは?
重々しくいかめしいさまを意味します。
神聖な儀式や重要な行事などで、心が引き締まるような雰囲気を表します。
例えば、「厳かな結婚式」「厳かな追悼式」「厳かな国歌斉唱」などのように使います。
また、物や事の様子にも使えます。
例えば、「厳かな山々」「厳かな音楽」「厳かな誓い」などのように使います。
「厳粛」とは?
おごそかで心が引き締まるさまのほかに、真面目で厳しいさまや、重大で動かしがたいさまを意味します。
厳しいルールや法則に従って自分や他人を統率する様子や、誤魔化しや不真面目を許さない様子を表します。
例えば、「厳粛に執り行う」「厳粛に受け止める」「厳粛な態度」などのように使います。
また、重大で動かしがたい事実や真理などについても使えます。
例えば、「厳粛な事実」「厳粛な真実」「厳粛な信託」などのように使います。
「厳か」と「厳粛」の違い
「厳か」と「厳粛」の違いを、分かりやすく解説します。
「厳か」は、心が引き締まるような雰囲気を表す言葉で、物や事の様子にも使えます。
その一方で、「厳粛」は、心が引き締まるさまのほかに、真面目で厳しいさまや、重大で動かしがたいさまを表す言葉で、行為や事態について使うのが一般的です。
また、「厳か」は、神聖な儀式や重要な行事などに使われることが多く、尊敬や畏敬の感情を伴います。
「厳粛」は、厳しいルールや法則に従って自分や他人を統率する様子や、誤魔化しや不真面目を許さない様子を表すことが多く、責任や義務の感情を伴います。
「厳か」の例文
・『結婚式は、厳かな音楽に合わせて進行した』
・『皇居の前で厳かに行われた即位礼正殿の儀には、世界各国の要人が出席した』
「厳粛」の例文
・『被害者の遺族に対して、厳粛な謝罪を表明した』
・『その日は、厳粛な雰囲気の中で卒業式が行われた』
まとめ
「厳か」と「厳粛」は、似た意味の言葉ですが、ニュアンスに違いがあります。
「厳か」は、「重々しくいかめしいさま、礼儀正しく近寄りがたいさま」を意味します。
その一方で、「厳粛」は、「厳かで、心引き締まるさま」「厳しく揺るがせない様子」を意味します。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。