この記事では、「それと同時に」と「それに伴い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「それと同時に」とは?
ある事柄と同じ時間に別の事柄が起こることを表す接続詞です。
例えば、「彼は勉強をしながら、音楽を聴いていた。それと同時に、テレビもつけていた」という文では、「勉強する」という事柄と「音楽を聴く」という事柄が同時に行われていることを示しています。
また、「テレビをつける」という事柄も同時に起こっていることを「それと同時に」という言葉で表現しています。
このように、「それと同時に」は、時間的な並行性や同時性を強調するときに使われます。
「それに伴い」とは?
ある事柄が原因や条件となって別の事柄が結果や影響として起こることを表す接続詞です。
例えば、「会社の業績が悪化した。それに伴い、給料が減らされた」という文では、「会社の業績が悪化する」という事柄が「給料が減らされる」という事柄の原因となっていることを示しています。
また、「新型コロナウイルスの感染者が増えた。それに伴い、緊急事態宣言が発令された」という文では、「新型コロナウイルスの感染者が増える」という事柄が「緊急事態宣言が発令される」という事柄の条件となっていることを示しています。
このように、「それに伴い」は、因果関係や条件関係を明確にするときに使われます。
「それと同時に」と「それに伴い」の違い
「それと同時に」と「それに伴い」の違いを、分かりやすく解説します。
「それと同時に」は、あるものごとと平行して、別のものごとも一緒に起こることを表すのに対して、「それに伴い」は、あるものごとが原因で他のものごとが起こることを表すという違いがあります。
「それと同時に」の例文
・『それと同時に、気温も下がるとのことなので、暖かい服装でお出かけください』
・『弊社では新製品の開発に力を入れています。それと同時に、既存の製品の品質向上にも努めております』
「それに伴い」の例文
・『万が一契約不履行ということになりました場合、それに伴い貴社には罰則金が発生いたしますので、あらかじめご承知ください』
・『営業時間を17時までにいたします。それに伴い、受付時間も15時までとなりますのでご注意ください』
まとめ
「それと同時に」と「それに伴い」は、似ているようで微妙に違う表現です。
「それと同時に」は、ある事象や変更と同じタイミングで、他の事柄も発生することを示す言い換えです。
「それに伴い」は、ある事象や変更の結果として、他の事柄が発生することを示す言い換えです。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。