この記事では、「それどころか」と「寧ろ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「それどころか」とは?
逆説を表す接続詞です。
逆説とは、前に述べたこととは反対のことや、予想外のことを言うことです。
例えば、「彼は病気だったが、それどころか試験で満点を取った」という文では、「病気だったが」という前提とは反して、「試験で満点を取った」という結果を言っています。
このように、「それどころか」は、前の文との対比や強調を表します。
「寧ろ」とは?
選択を表す副詞です。
選択とは、二つ以上のものの中から、一つを選ぶことです。
例えば、「彼はサッカーが好きだが、寧ろ野球が得意だ」という文では、「サッカーが好きだが」という前提とは関係なく、「野球が得意だ」という事実を言っています。
このように、「寧ろ」は、二つのものを比べて、どちらかといえば一方を選ぶという気持ちを表します。
「それどころか」と「寧ろ」の違い
「それどころか」と「寧ろ」の違いを、分かりやすく解説します。
「それどころか」と「寧ろ」という言葉の意味の違いは、前の文との関係や目的が異なるということです。
「それどころか」は、前の文とは反対のことや予想外のことを言って、驚かせたり説得したりすることを目的とします。
その一方で、「寧ろ」は、前の文とは関係なく、二つのものを比べて、どちらかといえば一方を選ぶという気持ちを表します。
「それどころか」の例文
・『彼は病気だと思っていたが、それどころか元気に遊んでいた』
・『この問題は簡単だと思ったが、それどころか難しくて解けなかった』
「寧ろ」の例文
・『この本は面白くないと言われたが、寧ろ私は好きだ』
・『彼は怒っているのではなく、寧ろ心配しているのだ』
まとめ
「それどころか」は、前に述べたこととは逆の事実や意見を強調するときに使います。
前の文とは矛盾するか、予想外のことを言うときに使います。
その一方で、「寧ろ」は、二つのものを比べて、ある方を選ぶときに使います。
どちらかといえば、という意味です。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。
