この記事では、「お偉いさん」と「お偉方」の違いを分かりやすく説明していきます。
「お偉いさん」とは?
自分よりも上の立場にある人を指す言葉です。
一般的には会社の上司や上層部を指しますが、丁寧な言い方ではなく、本人がいないところで使われる揶揄するようなニュアンスが含まれたスラングの一種です。
現場の苦労や下の人間に対してあまり理解がなく、地位に安住している人というような小馬鹿にしたような意味合いがあります。
面と向かって上の人間に対し「お偉いさん」という言葉を使うのはとても無礼な行為です。
場合によっては処分される可能性もあるので通常は目の届かないところで陰口のような形でのみ使われる表現です。
自分にとっての上司や上の人間に対して使うことが多い言葉ですが別の会社や組織の上層部をさして使うこともあります。
「お偉方」とは?
立場が上の偉い人達を意味する言葉です。
「お偉いさん」が個人もしくは特定しない上の人間を意味するのに対し、こちらは偉い人が複数いることを表しています。
「お偉いさん」をまとめて「お偉方」と表現します。
この言葉にも「お偉いさん」と同様に、自分たちとは異なった世界の人々という意識があり、皮肉、冷笑、ねたみ、からかいなどを含んでいることが多いと考えられます。
しかし、「お偉方」は「お偉いさん」よりもやや敬意を表す言葉としても使われることがあります。
例えば、祭りや行事などで地域の名士や有力者が集まるときに「お偉方のご挨拶」というように使われることがあります。
この場合は、単に立場が上というだけでなく、実力、影響力、家柄などで、ある団体や地域などの指導的立場にある人々を尊敬する意味で使われます。
「お偉いさん」と「お偉方」の違い
「お偉いさん」と「お偉方」の違いを、分かりやすく解説します。
「お偉いさん」と「お偉方」の違いは、個人か複数かという点と、揶揄か敬意かという点です。
「お偉いさん」は個人を指して揶揄する言葉であり、「お偉方」は複数を指して敬意を表す言葉です。
「お偉いさん」の例文
・『今日は会社のお偉いさんが視察に来るから、気をつけてね』
・『お偉いさんは現場の苦労をわかってくれない』
「お偉方」の例文
・『お偉方からのお叱りを受けた。私のミスが原因だったらしい』
・『お偉方のご意向で、プロジェクトの予算が削減されました』
まとめ
「お偉いさん」と「お偉方」は、似たような言葉ですが、意味は異なります。
それぞれの言葉を正しく使い分けられるようにしましょう。