物事が中途半端なことを表す言葉には「片手落ち」や「不完全」があります。
この記事では、「片手落ち」と「不完全」の違いを分かりやすく説明していきます。
「片手落ち」とは?
「片手落ち」とは物事に対して配慮や注意が偏っていることを表す言葉であり、不公平なことを表す言葉です。
「片手落ち」はどちらか片方に配慮や注意が偏っている点から中途半端なことを表す時にも使うことが可能です。
「片手落ち」の類義語は「不公平」や「アンフェア」、「不当な」があります。
「両手落ち」という表現は間違いであり、基本的に使いません。
「不完全」とは?
「不完全」とは物事や状態などが完全でないことを表す言葉です。
「不完全」は物事が欠けていることや不足していること、不十分なことを表す時にも使うことが可能です。
「不完全燃焼」とは酸素不足の状態で燃焼することを表す言葉であり、この意味から人の気持ちが燃え切らないことやくすぶっている状態を表す時にも使います。
「不完全性定理」とは数学基礎論やコンピューター科学における重要な定義であり、これら以外の神学や宗教、哲学でも用いられています。
「片手落ち」と「不完全」の違い
「片手落ち」は配慮や注意が偏っていることを表す言葉であり、「不完全」は物事が完全でないことを表す言葉です。
「片手落ち」は配慮や注意の偏りに対して使うことから、一般的な会話では「不完全」の方がよく使われます。
「片手落ち」の例文
・『その論文は当事者の目線が片手落ちであり、信頼性が低いと判断されました』
・『最近ではポリコレに対して片手落ちの意見が多く見られるようになりました』
「不完全」の例文
・『不完全な存在として生まれたそのゲームの主人公は様々な試練に立ち向かいました』
・『その絵画は不完全な生き物をテーマとしており、中にはグロテスクなものも存在します』
まとめ
「片手落ち」は配慮や注意が足りないことを表す言葉であり、「不完全」は物事が欠けていることや完全でないことを表す言葉です。