この記事では、「汲み取る」と「呑込む」の違いを分かりやすく説明していきます。
「汲み取る」とは?
相手の言いたいことや考えを、察して理解しようとすることです。
相手の表情や態度、言葉の端々から、相手の心情や事情を推し量ることを言います。
例えば、「彼は何も言わなかったが、私は彼の気持ちを汲み取ってあげた」というように使います。
この場合、「汲み取る」は「酌み取る」とも書きますが、どちらも同じ読み方と意味です。
「呑込む」とは?
物事を理解することですが、その程度やニュアンスによって、いくつかの意味に分かれます。
一つは、物事を簡単に理解することを言います。
例えば、「彼は頭が良くて、何でもすぐに呑込んでしまう」というように使います。
この場合、「呑込む」は「飲み込む」とも書きますが、どちらも同じ読み方と意味です。
もう一つは、物事を深く理解することを言います。
例えば、「彼はこの問題の本質を呑込んでいる」というように使います。
この場合、「呑込む」は「納得する」という意味に近くなります。
さらに、物事を理解できないことを否定的に言う場合もあります。
例えば、「彼は自分の非を呑込めない」というように使います。
この場合、「呑込む」は「認める」という意味になります。
「汲み取る」と「呑込む」の違い
「汲み取る」と「呑込む」の違いを、分かりやすく解説します。
「汲み取る」と「呑込む」という言葉の意味の違いは、相手の気持ちや考えを察するか、物事を理解するかという点にあります。
また、「呑込む」には、簡単に理解する、深く理解する、理解できないという三つの意味がありますが、「汲み取る」には、そのような程度の違いはありません。
「汲み取る」の例文
・『お客様のニーズを汲み取ることが、営業マンの重要なスキルです』
・『彼は彼女の言葉の裏に隠された本当の気持ちを汲み取ろうとした』
「呑込む」の例文
・『彼の勢いは会場中を呑み込んだ』
・『彼は自分の失敗を呑込んで、前に進んだ』
まとめ
「汲み取る」は、相手の気持ちや考えを理解することを表す言葉です。
一方、「呑込む」は、物を飲み込むことや、事実を受け入れることを表す言葉です。
このように、使う場面やニュアンスが異なりますので、注意して使い分けましょう。