この記事では、「全体」と「総じて」の違いを分かりやすく説明していきます。
「全体」とは?
「全体」とは、「身体のすべての部分」を表しており、そこから意味が転じて「存在しているすべてのものを一つにまとめた状態」などという意味合いで使われている言葉です。
「あるもの残らず全部」あるいは「視界に入っているすべて」などというニュアンスで用いられており、「一切合財(いっさいがっさい)」または「概略(がいりゃく)」などという語句と同じような意味をもっている表現として用いられています。
「総じて」とは?
「総じて」とは、「全体から見て」もしくは「一般的に」などという意味合いで使われている言葉です。
「全般に渡る傾向として」ないし「細かい点はともかく」などというニュアンスで使われている語句で、「大抵」あるいは「主(しゅ)として」などという語句とほぼ同様の意味合いで使用されています。
「全体」と「総じて」の違い
「全体」と「総じて」は、どちらの言葉も「すべてに着目する」などという似たような意味をもっている表現と言えます。
いずれも「そこにあるすべて」などという意味で使われている言葉ですが、「総じて言うと」という表現は「全体から見て」などという表現に言い換える必要がありますので、双方の語句は意味は似ていますが使い方は異なる言い回しであると言えます。
「全体」の例文
・『野球部の全国甲子園大会出場が決定したことを受けて学校全体が沸き上がりました』
・『全体的に見てこの計画は失敗だったと言わざるを得ないですね』
「総じて」の例文
・『総じて言うと現在の学生には根気がないと言えるでしょう. 』
・『キノコや山菜類は総じて消化の悪いものが多い傾向があります』
まとめ
「全体」と「総じて」は、どちらの言葉も「すべてを見渡して」などという意味合いで使われています。
使用する際にはそれぞれの語句がもっている微妙なニュアンスの違いに注意をしながら場面や状況などに応じてうまく使い分けるようにしましょう。