「塗りつぶし」と「塗装」はどちらも塗る行為を表す言葉ですが、具体的にどのような意味の違いがあるのでしょうか。
この記事では、「塗りつぶし」と「塗装」の違いを分かりやすく説明していきます。
「塗りつぶし」とは?
「塗りつぶし」とは、「色で塗って埋めること」を意味する言葉です。
特定の範囲に色を塗り付け隙間なく一色にすることを表します。
元の下地の部分が一切見えないよう表面を色で覆い尽くすさまに対して用いる言葉で、色を塗り替える行為よりも下地が見えないようにすることを重視した表現です。
あらかじめ対象となる範囲が設定されている場合に用いられる表現であり、半分だけを同じ色で覆い尽くすようなケースに対しては用いません。
立体の一面や線で囲われたエリアなど、ある一部分を色で占有するように塗る行為に対して用いる言い方です。
「塗装」とは?
「塗装」とは、「塗料で塗ること」を意味する言葉です。
ペンキやニスなどの塗料を素材の表面に塗りつけて塗膜を形成し定着させる行為を表します。
作業完了後にしっかりとした塗膜が形成される場合に用いる表現で、同じ塗る行為でも色鉛筆で絵に色をつけるような塗料を使わずはっきりとした塗膜が形成されない場合は使いません。
下地を塗料で表面処理する場合に使う言い方です。
「塗りつぶし」と「塗装」の違い
「塗りつぶし」と「塗装」の違いを、分かりやすく解説します。
「塗りつぶし」と「塗装」の違いは「塗り方」です。
「塗りつぶし」は一定範囲を色で埋め尽くす行為を表すのに対し「塗装」は下地に塗料を取り付けて塗膜で覆う行為を表します。
「塗りつぶし」は下地が見えないよう色で覆い尽くすことを目的にしていますが「塗装」は色を変えたり保護したりなど表面の状態をコーティングで変化させることを目的にしている、という目的の違いでも区別されます。
「塗りつぶし」の例文
・『円の塗りつぶしを指示された』
・『壁一面の塗りつぶしには時間がかかる』
「塗装」の例文
・『ボディを塗装する』
・『塗装したばかりなので乾くまで触れないようにする』
まとめ
「塗りつぶし」と「塗装」は同じ塗る行為でも塗り方と目的が異なります。
似たような行為でも意味合いは全く異なるのできちんと使い分けてください。