この記事では、「いちいち」と「余す所なく」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「いちいち」とは?
複数ある中で、一人として欠けることなく行き渡らせるという意味がある言葉を「いちいち」といいます。
他の意味としては、「いちいち騒ぐことでもない」というように、目くじらを立てて苛立つほど怒らなくてもいい問題である状態を指すわけです。
元々は1つずつの事柄といった意味があり、中途半端にはせず、それぞれをしっかり深堀して何が原因で起きたか明らかにするという意味で使われていました。
「余す所なく」とは?
そこにあるものすべて残らず使えばいいと伝える言葉が「余す所なく」【あますところなく】です。
それほどそこにある物を使って欲しいと伝える場面で使います。
このような意味から、「訓練で身に付けた技を余す所なく出し切る」といって、出すべき場面ですべての力を出し切り、良い結果に結びつけるのです。
このように、無駄なく持っている力をすべて出し切る気持ちを伝えられます。
「いちいち」と「余す所なく」の違い
「いちいち」と「余す所なく」の違いを、分かりやすく解説します。
それぞれの意味の奥底にまで掘り下げて明らかにすることを「いちいち」といいます。
また、「いちいち立つな」というように、人が来るたび立ち上がると煩くて集中できないので困るといった意味で使うわけです。
もう一方の「余す所なく」は、残らずそこにあるものを使って欲しいと伝えるとき使います。
そこにあるものすべて使ってもいいので、良い結果を出して欲しいと相手へ伝える言葉です。
「いちいち」の例文
・『刑事はいちいち事故の詳細を調べて明らかにした』
・『いちいち玄関の方を気にするとじっくり映画が楽しめない』
「余す所なく」の例文
・『弟は海外に渡って余す所なく街を満喫した』
・『動物園に行って余す所なくまわって楽しんだ』
まとめ
言葉の意味を学べば、どのような使い方ができるかが見えてきます。
どう使うかに着目して、うまく状況によって使いこなしてみるといいでしょう。