この記事では、「深緑」と「濃緑」の違いを分かりやすく説明していきます。
「深緑」とは?
深緑とは色の名前の1つで、濃い緑色のことをいいます。
深緑と書いて「ふかみどり」と読みますが、「しんりょく」と読む場合もあります。
また、「ふかきみどり」と読むこともありました。
緑は青と黄色の中間色とされ、草木の葉の色を指しています。
元々緑は新芽を表す言葉で、その色を表すようになったといわれます。
深緑の「深」という漢字には、「色合いが濃い」という意味があります。
そのため通常の緑よりも濃い色合いを深緑と呼んでいます。
深緑は平安時代からある伝統的な色名で、常緑樹の葉のような濃い色合いの緑を表しています。
深緑は時候の挨拶などにも用いられ、「深緑の候」というと木々の葉が濃くなっていく季節になりましたという挨拶になります。
「濃緑」とは?
濃緑も色の名前の1つで、濃い緑色のことをいいます。
また、深緑と呼ぶこともあります。
濃緑と書いて「こみどり」や「のうりょく」と読みます。
濃緑の「濃」には「こい」という意味があり、色合いや味などが濃いことを表しています。
「深緑」と「濃緑」の違い
深緑も濃緑も濃い緑色のことをいいます。
同じ色を指しているので違いはありません。
JISの慣用色名に登録されているのは深緑の方で、濃緑は登録されていません。
日本では色の薄い緑を浅緑、濃い緑を深緑と呼んでいたのです。
「深緑」の例文
・『深緑の葉が風に揺れ、夏の日差しが燦燦と降り注いでいます』
・『深緑の候、皆様におかれましてはますますご活躍のこととお慶び申し上げます』
「濃緑」の例文
・『この部分は濃緑に塗った方がコントラストがはっきりすると思います』
・『この植物の葉は濃緑色で、ユニークな形をしています』
まとめ
深緑と濃緑は、どちらも濃い緑色のことを指しています。
色に違いはありません。
JISの慣用色名に登録されているのは深緑の方です。