会社の状態を知るために見られるデータはたくさんありますが、最も重要なのは財務諸表で、その中でも「利益」出ているかが重要です。
その時の大きな要因が「人件費」です。
これはどういう意味なのでしょうか。
また「労務費」とはどう違うのでしょうか。
この記事では、「人件費」と「労務費」の違いを分かりやすく説明していきます。
「人件費」とは?
「人件費」とは、文字通り、「人に関連する費用」という意味の言葉で、主に会計上の分類を表し、内容としては賃金、手当、交通費、賞与、福利厚生費などが含まれます。
英語では「labor cost」と言います。
この中には法定手数料などのコントロールできない費用もあります。
「労務費」とは?
「労務費」とは、「労働勤務に関する費用」という意味の言葉で、主に会計上の分類である、「一般管理費」に含まれます。
内容としては通常の「人件費」と全く同じですが、含まれるのは製造に関連する業務に関わるものです。
違いを明確にした英語としては、あまり使われませんが「manufacturing labor cost」が良いでしょう。
「人件費」と「労務費」の違い
「人件費」と「労務費」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、会社で発生する人に関する費用のことを表すものであるというのは同じですが、経理、会計上では大きな違いがあります。
集合で言えば、「人件費」の中に「労務費」が含まれますが、要は「製品の製造に関わる人件費」が「労務費」と言えば間違いないでしょう。
そして、会計上では「労務費」は「製造原価」の一つであり、「労務費以外の人件費」は「一般管理費」になります。
まとめ
この記事では、「人件費」と「労務費」の違いを、解説してきました。
この2つを明確に分けることは、会社の活動を考えると重要です。
製品が作られて売れて初めて利益になるのですが、作るのにかかる100円と売るのにかかる100円は同じ金額でも与える影響が違うのです。