この記事では、「目標」と「目的」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「目標」と「目的」の違い
「目標」という言葉は、「行動することによって実現(到達)しようとしている具体的な地点・数量」を意味しています。
「目標」に対して「目的」のほうは、「行動のねらいになっているものの抽象的な内容」や「長期的スパンで実現しようとしている行動のねらい」を意味している違いがあります。
「目標」は「短期的スパンで目指すもの・目的を実現する途中にある具体的なもの」であり、「目的」は「長期的スパンで目指すもの・行動の最終のねらいとなる抽象的なもの」である違いを指摘できます。
「目標」と「目的」の使い方の違い
「目標」と「目的」の使い方の違いは、「目標」は「目的を実現する途中にある具体的な数字・地点」を意味して使われますが、「目的」のほうは「最終的に行動のねらいとなっている抽象的・理念的・長期的な内容」を意味して使われる違いがあります。
例えば、「ビジネスの目的は顧客の幸福・生活の豊かさです」という文章は、目指しているものが抽象的な内容なので「目標」よりも「目的」のほうが適切な言葉になります。
「目標」と「目的」の英語表記の違い
「目標」を英語で表記すると、以下のようになります。
“aim”(実現しようとして目指しているもの・目標)
“target”(現時点の行動のねらいとしている対象・目標)
「目標」に対して「目的」を英語で表記すると、以下のようになります。
“purpose”(目指しているものに対する行動や理由・目的)
“goal”(最終的に目指しているもの・目的)
上記のように、「目標」の英語表記は“aim”などで、「目的」の英語表記は“purpose”などであるという違いを指摘することができます。
「目標」の意味
「目標」という言葉の意味は、「行動のねらいとしているもの」や「ねらいとしているものを実現するための具体的な手段・数値・プロセス」になります。
「目標」という表現には、「行動することによって、実現(到達)しようとしている具体的な地点・数値・成果」といった意味のニュアンスがあります。
「目標」の使い方
「目標」という言葉は、「行動のねらいにしているもの」や「ねらっているものを実現するための具体的なプロセスとしての数字・地点」を意味して使うという使い方になります。
例えば、「今月の売上の目標は2,000万円です」や「目標としている場所まで、まだ20キロはあります」などの文章で使えます。
「目標」を使った例文
・『現在のビジネスの目標として、年商1億円を掲げました』
・『目標を立てることによって、今やるべきことが見えてきます』
・『私の勉強の目標は、数学で80点を取ることです』
・『クラスの目標として、ゴミの落ちていない教室を目指すことが決まりました』
・『獣医になるという目標があるから、つらくても勉強を続けられるのです』
「目標」の類語
「目標」の類語には、「目的地・狙い・指向・ターゲット・目途(めど)・目安」などがあります。
「目標」の言葉は、「目指している目的地・ある地点を狙っていること・指向して目指していること・狙いを定めたターゲット(標的)・狙いを実現するまでの目途やプロセス・狙いの実現に至るまでの目安」を意味しています。
そのことから、「目標」と類似の意味を持つ類語として、「目的地・狙い・指向・ターゲット・目途(めど)・目安」が挙げられます。
「目標」の対義語
「目標」の対義語には、「抽象的な理念・曖昧な目的・狙わない」などがあります。
「目標」は「行動のねらいを実現するための具体的な手段・数字」を意味しているので、「抽象的な理念・曖昧な目的」が反対の意味を持つ言葉になります。
狙っているのニュアンスが強い「目標」の反対語として、「狙わない」も想定できます。
「目標」と反対の意味を持つ対義語として、「抽象的な理念・曖昧な目的・狙わない」といった言葉を挙げることができます。
「目的」の意味
「目的」という言葉は、「行動のねらいとしているものの内容」を意味しています。
「目的」というのは、「行動することによって実現(到達)しようとしている抽象的な内容」や「長期的スパンで実現しようとしている行動のねらい・理念的なもの」を意味している概念です。
「目的」の使い方
「目的」の使い方は、「行動することによって実現(到達)しようとしている抽象的・理念的なもの」や「長期的スパンで最終的に実現しようとしている状態・理念」を意味して使うという使い方になります。
例えば、「私たちの目的は社会的弱者の救済にあります」や「目的のない組織にいてもやりがいが感じられません」といった文章で使用することができるのです。
「目的」を使った例文
・『我が社の目的は、地域の人達に毎日美味しい食材を届けることにあります』
・『人生の目的が定まっていなければ、今やっている仕事に意味を見出しにくいのです』
・『自分自身の欲望を充足する以上の目的を見つけ出すことができました』
・『がんを克服する目的に到達することは簡単な話ではありません』
・『家族みんなが健康で笑っていられることが、今の私が激務に耐えて働いている目的なのです』
「目的」の類語
「目的」の類語には、「目標・目当て・意図・ゴール・理念・理想」などがあります。
「目標」とは「行動のねらいにしている具体的な数字・地点」、「目当て」は「大まかに目指しているもの・基準」、「意図」は「何かを実現しようとする心の働き」、「ゴール」は「最終的に行き着くべき地点・状態」を意味しています。
「目的」の言葉は、「行動のねらいとなっている抽象的な理念・理想」といった意味合いも持っています。
そのことから、「目的」と類似の意味を持つ類語として、「目標・目当て・意図・ゴール・理念・理想」が挙げられます。
「目的」の対義語
「目的」の対義語には、「手段」があります。
「目的」という言葉は、「行動のねらいとなっているものの抽象的な内容・目指しているもの」を意味しています。
「手段」の言葉は「行動のねらいを実現するための具体的な方法」や「目的を達成したり問題を解決したりするための実際的なやり方」を意味していて、「目的」とは反対の意味を持っています。
そのことから、「目的」と反対の意味を持つ対義語として、「手段」を挙げることができます。
まとめ
「目標」と「目的」の違いを説明しましたが、いかがだったでしょうか?
「目標」と「目的」の意味・使い方・英語の違いや類語・対義語を詳しく調べたい時は、この記事をチェックしてみてください。