この記事では、「弥生の候」と「春暖の候」の違いを分かりやすく説明していきます。
「弥生の候」とは?
「弥生の候」とは3月に使われる時候の挨拶です。
弥生は旧暦の3月を指す言葉であり、新暦が採用されている現代でも3月を指す言葉としても使われます。
また弥はいよいよという意味を持ち、弥生はいよいよ草木が芽吹き生える時期というのが語源だと言われており、弥生の候も草木の生える時候という意味も含めて使われる言葉です。
とはいえ弥生は3月を指す言葉なので、暖かく草木が生い茂る季節であっても4月には使われません。
「春暖の候」とは?
「春暖の候」とは3月中旬から4月中旬頃まで使われる時候の挨拶です。
文字通り春らしい暖かい気候になりましたという挨拶であり、厳密に使われる期間が定まっているわけではありません。
ですが3月上旬ごろはまだ三寒四温で寒いこともありますし、4月下旬ごろになると気温も更にあがったり雨が増えてきたりと暖かい気候で安定しなくなることが多いので、結果として3月中旬から4月中旬ごろだけ使う挨拶になっています。
「弥生の候」と「春暖の候」の違い
「弥生の候」と「春暖の候」の違いを、分かりやすく解説します。
3月の間に使われる時候の挨拶が「弥生の候」で、春らしい暖かい時期に使われる時候の挨拶が「春暖の候」です。
「弥生の候」は弥生が3月を指すので気候を問わず3月中にしか使われません。
それに対して「春暖の候」は春らしい暖かさを指すので日によって寒さの残る3月上旬や梅雨に入りかける4月下旬には使われませんが、3月の中旬下旬だけでなく4月の上旬下旬にも使われます。
まとめ
「弥生の候」は3月の間ならいつでも使える時候の挨拶で、「春暖の候」は3月中旬から4月中旬までに使える時候の挨拶と、使える時期が少しずれています。
また「弥生の候」は弥生が3月を指すので2月や4月に使うのは明確に間違いですが、「春暖の候」は春らしい暖かさを指すので、時期を厳密に守らなくてもある程度許される挨拶です。