この記事では、「向上」と「上昇」の違いを分かりやすく説明していきます。
「向上」とは?
「向上」とはその前と比べて良い方向や良い傾向になることです。
上という字は位置的に高いという意味ではなく、良いことという意味で使われています。
ただし高すぎた数値が下がることで良い流れになっているという場合には使われません。
程度や数値が高くなることで物事の流れが良くなっている、以前より優れた状態になっていることを指すのが向上です。
「上昇」とは?
「上昇」とは数値や程度や位置が高くなることです。
上は位置や程度が高いという意味で使われています。
そのため高くなると不都合な数値が高くなったことにも使われますし、必ずしもいいこととは限りません。
単純に高い位置に移動しただけで良くも悪くもない場合にも使われますし、その変化が起きた結果善し悪しに繋がるかは関係なく、ただ数値や程度や位置が高くなることが上昇です。
「向上」と「上昇」の違い
「向上」と「上昇」の違いを、分かりやすく解説します。
良い方向や良い状態になることが「向上」で、数値や程度や位置が高くなることが「上昇」です。
「向上」が使われるシーンでは数値や程度が高くなっていますが、それによって状態や流れが良くなっていることを指して使われています。
それに対して「上昇」はただ数値や程度が高くなったことだけを指し、それがいいことか悪いことかは全く関係ありません。
「向上」の例文
・『隊長の鼓舞によって部隊の士気が向上した』
・『赤字だった売上が向上している』
「上昇」の例文
・『海の水位が上昇している』
・『血圧が上昇していると注意を受けた』
まとめ
程度や数値などが高くなることで良い状態や良い方向になることが「向上」で、程度や数値などが高くなることだけを指して良い状態になったかどうかは問わないのが「上昇」です。
「向上」は良い状態になるという結果の原因として数値や程度が「上昇」していますが、数値や程度が高まったこと自体は重要視していません。