この記事では、「機能形態学」と「解剖学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「機能形態学」とは?
「機能形態学」とは生体の構造とその機能を解明する学問です。
例えば人の腕は骨にいくつかの筋肉のグループがくっついて構成されており、その一部が縮むと同時に別の筋肉が伸びることで腕を曲げたり伸ばしたりできるなど、どういう形になっているかとその構造によってどのような機能を持っているかを調べます。
生体にどのような動きができるか内臓などがどのような働きをしているかが機能で、骨格や筋肉内臓などの構造がどうなっているかが形態であり、密接に関わり合うそれらを両方取り扱うのが機能形態学です。
「解剖学」とは?
「解剖学」とは生体がどのような構造になっているかを解明する学問です。
例えば腕にはどのように筋肉がくっついているのか、胴体のどこにどのような内臓が納められているのかなどを調べます。
ですが骨格や筋肉や内臓などがそういう構造になっていることでどういう機能を持つかは重要視しません。
あくまでも骨や筋肉に内臓血管、それらを構成する細胞などの物質的な構造だけを調べる専門の学問です。
「機能形態学」と「解剖学」の違い
「機能形態学」と「解剖学」の違いを、分かりやすく解説します。
生物の体がどのような構造になっていてどういった働きをしているか調べるのが「機能形態学」で、生物の体がどのような構造になっているかだけを調べるのが「解剖学」です。
機能形態学は生物の体に関する総合的な学問であり、形態学の一部が解剖学という関係になります。
まとめ
「機能形態学」は生物の体がどのような働きをしているかを総合的に取り扱う機能学と、どういった構造になっているかを総合的に取り扱う形態学をまとめて扱っている、非常に範囲が広く総合的な学問です。
そして形態学の中でもなにがどのように配置されているかを専門に取り扱うのが「解剖学」と言えます。
そのため解剖学では筋肉や臓器などの働きについては調べません。