「差し入れ」と「お福分け」は双方とも人に何かを贈る時に使う言葉ですが、意味合いが異なるため区別して覚えることが必要です。
この記事では、「差し入れ」と「お福分け」の違いを分かりやすく説明していきます。
「差し入れ」とは?
「差し入れ」は「さしいれ」と読む言葉です。
もともとは「刑務所や拘置所などに収容されている人物に日用品などを届けること」を意味する言葉でしたが、現在では「相手を労ったり激励したりするために飲食物などを届けること」という意味で用いられています。
「お福分け」とは?
「お福分け」は「おふくわけ」と読む言葉で、「誰かに貰ったものを他の人に分け与えること」を示します。
貰ったものを「福」になぞらえ、「いただいた福を他の人に分け与える」ことを表現した言いまわしです。
おめでたい印象があり、特に目上の人に対して用いられます。
「差し入れ」と「お福分け」の違い
「差し入れ」と「お福分け」の違いを分かりやすく解説します。
「差し入れ」はもともと「刑務所や拘置所などに収容されている人物に日用品などを届けること」を意味する言葉でした。
かつて監獄の出入り口には隙間があり、その隙間から食事などを提供することを「差し入れ」と呼んでいたことが由来とされています。
現在では「相手を労ったり激励したりするためにお菓子や飲み物などを届けること」という意味で使用されることが多い言葉です。
「差し入れ」は複数人に渡す場合もあれば、一人に渡すケースもあります。
一方、「お福分け」は「誰かに貰ったものを他の人に分け与えること」を意味し、特に目上の人に使用するおめでたい表現として知られています。
なお、「お福分け」と同じ意味を持つ言葉に「お裾分け」がありますが、「裾」が「着物の裾」を指すことから「はしくれ」や「つまらないもの」という意味合いがあるため、目上の人に使うのは失礼になるとされています。
まとめ
「差し入れ」は「労いや激励のために飲食物を届けること」を示し、「お福分け」は「誰かに貰ったものを他の人に分け与えること」を示します。
「お福分け」については「お裾分け」との違いも理解しておきましょう。
ぜひ参考にして、語彙力アップに役立ててください。