この記事では、「いい加減」と「程々に」の違いを分かりやすく説明していきます。
「いい加減」とは?
「いい加減」とは、「あることを行う際の程度が適当過ぎる」さまや「とても大雑把(おおざっぱ)で投げやりである」様子などを示す言葉です。
また一方では、「状態や状況などがちょうどよい加減」などというニュアンスでも用いられており、元々は「自分自身で考え出した適切な分量」などという意味をもつ表現として使われていた文言です。
「程々に」とは?
「程々に」とは、「ちょうどよい程度である」さまや「度を越さない程度に普通である」様子などを示す言葉です。
「自分の身の丈に合った程度」あるいは「度を超さない範囲内」などというニュアンスで用いられており、「身分相応」ないし「そこそこに」などという語句とほぼ同様の意味合いで使用されています。
「いい加減」と「程々に」の違い
「いい加減」と「程々に」は、どちらの語句も「ちょうどよい」などという意味合いで使われている似たような文言です。
いずれの言葉も「適度である」などというポジティブな意味合いをもつ表現ですが、それとは別に「いい加減」は「無責任」や「でたらめ」などというネガティブな意味をもっている表現でもありますので、双方の語句は似た意味と異なる意味が混在している表現と言えるでしょう。
「いい加減」の例文
・『何度注意しても遅刻ばかりして、もういい加減にしてください』
・『長い時間煮込んでいたカレーの風味がいい加減になってきましたね』
「程々に」の例文
・『トレーニングは程々にしてしっかり身体を休めることも大切です』
・『冗談や悪ふざけは程々にして作業を早く進めましょう』
まとめ
「いい加減」と「程々に」は、似ている意味と異なっている意味をもっている似たような表現として使われています。
一部異なる意味をもつ言葉でもありますので、使用する際にはそれぞれの語句がもっている微妙なニュアンスの違いに気をつけながら上手に使い分けるようにしましょう。
