この記事では、「私事」と「内密」の違いを分かりやすく説明していきます。
「私事」とは?
「私事」とは、「他人には関係のない個人的な事柄」または「自分だけが知っている事実や真実」などを示す言葉です。
基本的には「わたくしごと」という読み仮名が使われていますが、「私事都合(しじつごう)」のように稀に「しじ」と読まれることもある文言で、「一身上の都合」あるいは「家庭の事情」などという語句と同じようなニュアンスで使用されています。
「内密」とは?
「内密」とは、「事実や真実などを表ざたにしない」さまや「人に知られないように行動をする」様子などを示す言葉です。
「あることを限られた人や組織などの間のみで共有する」または「他人に気づかれないようにことを起こす」などというニュアンスでも用いられており、「オフレコ」ないし「隠蔽(いんぺい)」などという語と同様の意味合いで用いられています。
「私事」と「内密」の違い
「私事」と「内密」は、どちらの語句も「他人に知られたくない」などというニュアンスで使われていますが、厳密には使われる場面や状況などは異なる文言です。
個人的なことを意味する「私事」は「内密」がもつ「秘密」というニュアンスは含まれておらず、単純に「個人的な事柄」を示す場合に使われています。
また「内密」は主に「企業や組織」などを対象にしている言葉ですが、「私事」は「個人」を対象としているという点も異なるポイントです。
「私事」の例文
・『私事で恐れ入りますが、明日はお休みをいただきます』
・『私事で大変申し訳ありませんが今月末に退職いたします』
「内密」の例文
・『まだ誰にも知られていない内密な情報を小耳に挟みました』
・『新プロジェクトについてはまだ内密なのでご了承ください』
まとめ
「私事」と「内密」は、どちらの言葉も「公(おおやけ)にはしない」などという意味合いで使われている言葉です。
それぞれの語句は似たような意味ももっていますが、基本的には異なるニュアンスで使われていますので、使用する際には場面や状況などに応じて上手に使い分けるようにしましょう。