この記事では、「趣向」と「意匠」の違いを分かりやすく説明していきます。
「趣向(しゅこう)」とは?
「趣向」は「おもむき」や「味わいや面白味が出るように工夫することやその工夫」、「歌舞伎や浄瑠璃において戯曲の背景となる類型的な設定に対して、戯曲に新しい変化を加えるための工夫」、「俳諧における句の構想」を意味する言葉です。
「趣向」の使い方
「趣向」は名詞として使われています。
「意匠(いしょう)」とは?
「意匠」は「絵画や詩文などの催し物で工夫を凝らすこと」や「美術や工芸、工業製品などで、その形や色、模様や配置などについて加える装飾上の工夫」を意味する言葉です。
「意匠」の使い方
「意匠」は名詞として使われています。
「趣向」と「意匠」の違い
「趣向」と「意匠」はどちらも主に「工夫すること」や「ひと捻り加えること」という意味合いを表す言葉です。
「趣向」や「意匠」と同じような意味を表す類義語には「工夫」や「色付け」、「細工」、「デザイン」などがあります。
「趣向」や「意匠」は英語だと“idea”や“taste”などに訳されます。
「趣向」の例文
・『今度開催されるイベントはこれまでのものとは趣向が違うらしい』
・『施設内には趣向を凝らした作品がたくさん展示されてあった』
・『面倒くさがりながらも自分の作品へ趣向を凝らす作家の様子が映像に収められていた』
・『この絵画には当時の世相の風刺を織り交ぜるという趣向が凝らされている』
「意匠」の例文
・『この映画は背景のセットに細かな意匠が凝らされてある』
・『作者本人にしてみれば特に意匠のない演出であったが、世間から高い評価を得ることになった』
・『ミュージックビデオ製作の際にはアーティストの意匠が直々に取り入れられた』
・『オリジナリティ溢れる意匠の作品が世間の注目を浴びている』
まとめ
「趣向」と「意匠」はどちらも主に「工夫すること」を意味する言葉であるため、二語は類義語の関係に当たるということでした。