「佳境」と「終盤」はそれぞれ何を指す言葉でどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「佳境」と「終盤」の違いを分かりやすく説明していきます。
「佳境」とは?
「佳境」とは、「面白く興味を引き付けるところ」を意味する言葉です。
とても優れていていいところを表します。
綺麗な景色が見られる場所など物理的にいいところを表す意味もありますが、一般的には物語の一番盛り上がる場面やスポーツの試合で勝敗を左右するシーンなどこれからの展開がどうなるのか強く興味を引き付ける場面を指す言葉として用いられている表現です。
「終盤」とは?
「終盤」とは、「長く続いていた物事の終わりに近づいた段階」を指す言葉です。
元々は囲碁や将棋で終局が近づいた後半の戦いを指す言葉ですが、決着が近い段階であることから転じて「物事の終わりが近づいている時期」という意味で使われています。
基本的にはラストシーンが決まっている芝居や終わりが確定しているスポーツの試合などいつ終わるのかはっきり決まっている物事に対して用いられる表現です。
人気がある限り続けられるテレビ番組などし終わりがはっきりしていない物事には使いません。
すでに打ち切りが決まった連載や放送終了した番組など終わりが確定した場合は最後のあたりを指して「終盤」と表現します。
「佳境」と「終盤」の違い
「佳境」と「終盤」の違いを、分かりやすく解説します。
「佳境」と「終盤」の違いは「時期」です。
「佳境」は一番大事なところや盛り上がる部分なので全体の中でどの時期なのか決まっていないのに対し「終盤」は内容に関わらず全体の中で終わりに近い時期を指します。
基本的には物語でもスポーツの試合でも終わりに近いほど重要性が高く盛り上がる構造になっているので「佳境」と「終盤」は一致しやすいのですが、初回に10点取って勝敗が決した野球の試合など「佳境」と「終盤」が一致しないこともあります。
「佳境」の例文
・『物語が佳境に入った』
・『野球の試合が佳境を迎えている』
「終盤」の例文
・『レース終盤に差し掛かってから一気に先頭に躍り出た』
・『イベントが終盤に入ってからトラブルが発生した』
まとめ
「佳境」と「終盤」では指している場面が全く異なります。
本来はどんな場面を指す言葉なのか、正しく理解して使い分けましょう。