この記事では、「ひとかたならぬ」と「尋常でない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ひとかたならぬ」とは?
「ひとかたならぬ」とは、主に相手にお礼を言ったり感謝の気持ちを示す際に使われる言葉で、「並大抵ではない」さまや「普通の状態ではない」様子などを表す言葉です。
相手からの自分に対する配慮や心づかいなどに対する深い謝意を示す際に用いられる語句で、「ひとかたならず」という語と同様のニュアンスで使用されています。
「尋常でない」とは?
「尋常でない」とは、「通常の程度を大幅に超えている」さまや「常軌を逸している」様子などを表す言葉です。
多くの意味をもつ言い回しで、「途方もない」あるいは「規格外」「すごい」「ぞっとする」などというポジティブやネガティブを問わず幅広く用いられている表現になります。
「ひとかたならぬ」と「尋常でない」の違い
「ひとかたならぬ」と「尋常でない」の違いを、分かりやすく解説します。
「ひとかたならぬ」と「尋常でない」は、いずれの表現も「普通以上の」もしくは「並々ならぬ」などという意味合いで使われる言葉です。
それぞれがもっている意味自体は近いものがありますが、古語で使われる「一方ならず」を由来とする「ひとかたならぬ」は主にビジネスシーンなどで重宝されている硬めの表現で、「尋常でない」は日常会話などでも頻繁に出てくる語句として用いられています。
「ひとかたならぬ」の例文
・『ひとかたならぬご配慮をいただきました』
・『ひとかたならぬお引き立てに感謝の言葉もございません』
「尋常でない」の例文
・『些細なことが尋常ではない騒ぎに発展しました』
・『尋常ではないほどのありの大群が移動しています』
まとめ
「ひとかたならぬ」と「尋常でない」は、「一定の状態を超えている」ないし「言葉に表せない」などというニュアンスで使われる似たような意味をもつ言葉です。
それぞれが近い意味をもつ語句ですが、使われる文脈や場面は異なりますので、使う際には注意が必要な言葉になります。