「しかるべき」と「しかるべく」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「しかるべき」と「しかるべく」の違いとは?違い

この記事では、「しかるべき」「しかるべく」の違いを分かりやすく説明していきます。

「しかるべき」とは?

「しかるべき」とは、「そのように処理をするのが当然である」さまや「適切な方法や手順などである」様子などを示す言葉です。

「そうするべきである」または「そのように行うのが当然である」などというニュアンスで使われており、「ルールどおりに」あるいは「決められた方針に従って」などという意味をもつ表現として使用されています。


「しかるべく」とは?

「しかるべく」とは、「相応しい方法で」もしくは「いいように」などという意味をもつ表現です。

一般的にはあまり耳にすることはない言葉ですが、主に裁判所などで「(積極的に同意をするわけではないものの)判断をお任せします」などという意味合いで用いられている文言で、漢字では「然る可く」と表記されています。


「しかるべき」と「しかるべく」の違い

「しかるべき」「しかるべく」の違いを、分かりやすく解説します。

最後の一文字を除いてまったく同様に表記し同じような意味合いで使われている「しかるべき」「しかるべく」の違いは、名詞を修飾するか動詞を修飾するかの違いです。

名詞と共に「しかるべき対応」などという言い回しで用いられる「しかるべき」、動詞と一緒に「しかるべく処分します」などという表現で使われる「しかるべく」という両者の語句は、意味は似ていますが使い方はまったく異なる文言として知られています。

「しかるべき」の例文

・『しかるべき場所に信号機がないのは危ないですね』
・『重大な任務にはしかるべき報酬が必要です』

「しかるべく」の例文

・『しかるべくは最後の手段を使うほかありません』
・『しかるべくして起こったアクシデントですね』

まとめ

「しかるべき」「しかるべく」は、いずれの語句も「適当である」ないし「相応しい」などというニュアンスで使われる言葉です。

意味は似ていますが修飾する対象が名詞と動詞で異なるため、使用する際には場面や文脈などに応じてうまく使い分ける必要がある表現になります。

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