この記事では、「VAT」と「消費税」の違いを分かりやすく説明していきます。
「VAT」とは?
VATとはヨーロッパやアジアなどの国で採用されている税金で、物やサービスの購買の際に課せられるものをいいます。
Value Added Taxの略語で、日本語では付加価値税と訳されます。
また、物品サービス税と呼ばれることもあります。
VATはフランスで考案され、世界では150か国以上で導入されています。
国によって税率には違いがあり、食品などは低く設定されていることが多いです。
「消費税」とは?
消費税とは商品の販売やサービスの提供などに対して課される税金で、消費者が負担し事業者が納付することになっています。
日本で最初に導入されたのは1989年で、税率は3%でした。
その後、段階的に引き上げられていきます。
対価を得るような取引はほとんど課税の対象となりますが、土地や有価証券の譲渡、郵便切手の譲渡など非課税となる取引もあります。
「VAT」と「消費税」の違い
VATは付加価値税のことで、世界各国で導入されています。
消費税も付加価値税に分類されるもので、仕組みなどに大きな違いはありません。
なぜ日本では付加価値税ではなく消費税という名称が使われているのかというと、日本政府は消費者が負担する税金ということをアピールして中小企業の理解を得たかったからといわれています。
当時、日本政府は付加価値税のような税金を導入したいと考えていました。
しかし、実際に納税を行うのは事業者なので、中小企業を中心に反対が根強くありました。
消費税という名前にすることで消費者が負担する税金というイメージを作り上げ、事業者から理解を得ようと考えたのです。
まとめ
VATはヨーロッパやアジアなど世界の150か国以上で導入されている税金で、付加価値税と訳されます。
消費税もVATの一種で、課税の仕組みなどに大きな違いはありません。
日本では付加価値税ではなく、消費税というネーミングを採用しています。