この記事では、「空々漠々」と「無尽蔵」の違いを分かりやすく説明していきます。
「空々漠々」とは?
「空々漠々」とは果てしなく広く終わりが見えないことです。
またぼんやりとしていて掴みどころがない、とりとめがないという意味も持ちます。
元として空漠という同じ意味を持つ言葉があり、それぞれの文字を繰り返すことで更に意味を強調した形です。
果てしなく広いという意味は物理的な空間やスペースについてを指しますが、ぼんやりとしているという意味は思考について使われます。
「無尽蔵」とは?
「無尽蔵」とはいくら取ってもなくならないことです。
蔵は物を保管しておく場所ですが、保管場所についてだけ使われる言葉ではありません。
物などがどれだけ使われてもなくならず終わりが見えないことを、どれだけ物をとっても物が尽きない蔵があるようだと例えた言葉が無尽蔵です。
また尽きることのない徳のある蔵という意味で仏教を指す言葉でもありますが、その意味ではほぼ使われません。
「空々漠々」と「無尽蔵」の違い
「空々漠々」と「無尽蔵」の違いを、分かりやすく解説します。
果てしなく広いことやぼんやりしていて取り留めのないことが「空々漠々」で、いくら取ったり使ったりしてもなくならない様子が「無尽蔵」です。
「空々漠々」は空間であったり思考について使われる言葉ですが、「無尽蔵」は物やエネルギーなどの消費するものに対して使われます。
「空々漠々」の例文
・『空々漠々とした荒野を進む』
・『これからについて空々漠々と考えていた』
「無尽蔵」の例文
・『太陽光による無尽蔵なエネルギーの活用』
・『あの国の軍事力はまるで無尽蔵だ』
まとめ
「空々漠々」は終わりが見えないほど広いことであり、「無尽蔵」は終わりが見えないほど物やエネルギーが多いことを指す言葉です。
終りが見えないという意味では共通しているものの、「空々漠々」は空間や場所の終りが見えないのに対し、「無尽蔵」は貯蓄などの限界が見えないということなので、何が終わらないかは全く違います。