この記事では、「皆無」と「虚無」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「皆無」とは?
物が1つも存在していないことを「皆無」【かいむ】といいます。
まったく無いという状態を指す言葉であり、ことごとく残っていないという意味で使われている言葉です。
「勝利するは皆無に等しい」といった使い方して、勝てるとは思えない悲惨な状態を表します。
「皆無に等しい」という使い方をする場合が多く、ほぼない状態であると伝えるときに使うのです。
「虚無」とは?
そこに存在すらしていないことを表せる言葉が「虚無」【きょむ】といいます。
まったく価値があるとは思えない状態を意味し、「虚無感に包まれる」といって、いかに自分が酷く虚しい気持ちであるか伝わる言葉です。
「介護が終わると虚無感に悩む」となれば、高齢者の面倒見ているときは毎日が必死なので感じなかった虚しさも、もうやらなくて済むとどうも寂しい気持ちと虚しさに襲われてしまいます。
「皆無」と「虚無」の違い
「皆無」と「虚無」の違いを、分かりやすく解説します。
もう何もないという状態を伝えるとき使うのが「皆無」です。
これから企業が存続できるかは「皆無だ」というように、企業を今の状態で続けられるか不安視する状況を伝えられます。
もう一方の「虚無」は存在するものが無くなり、虚しさが残る状態を指す言葉です。
ふとある日を境に状況が変わり、失ったことが虚しく感じては無力感に悩む日々を表します。
「皆無」の例文
・『ドイツ語ができる従業員は皆無なので、話せる人を募った』
・『海に流す汚染の影響を調査すると、まったく皆無であった』
「虚無」の例文
・『生きている間は鬱陶しいと感じる親も、いなくなると虚無感に襲われる』
・『競う相手がいなくなると、選手は強い虚無感に包まれてやる気を失う』
まとめ
「無」を使った言葉ではありますが、「皆」と「虚」に違いがあります。
この2つの漢字に着目し、どう使えば意味をしっかり伝えられるかに目を向けてみましょう。