この記事では、「もぬけの殻」と「ひとけのない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もぬけの殻」とは?
「もぬけの殻」は漢字で「蛻の殻」と書きます。
意味は、蝉や蛇のぬけがら、人の抜け出た後の住居、魂の抜け去った体、です。
一般的には、いるはずの、あるはずの、住居や部屋、教室、箱などの中身が空っぽの状態のことを「もぬけの殻」と言います。
例えば、犯人のアジトだと聞き付け行ってみたにも関わらず、そこには誰もいなかった場合に「もぬけの殻だった」などといった形で表現します。
言い換えれば、「誰もいない」や「無人」「空っぽ」などになります。
「ひとけのない」とは?
「ひとけのない」の「ひとけ」には、人のいる様子、人の気配、といった意味があります。
つまり、「ひとけのない」とは、人がいる気配が感じられないことを意味する言葉になります。
「ひとけのない校舎」や「ひとけのない市場」「ひとけのない駅」などといった形で使用します。
言い換えれば、「誰もいない」や「無人」「空っぽ」などになります。
「もぬけの殻」と「ひとけのない」の違い
「もぬけの殻」と「ひとけのない」の違いを、分かりやすく解説します。
「もぬけの殻」と「ひとけのない」は、どちらも人がいない、空っぽを意味する言葉です。
そのうえで、「もぬけの殻」は、いるはずと思われた人がいないことを意味し、「ひとけのない」は人がいる気配を感じることができないことを意味する言葉になります。
同じ人がいないことを表す言葉でも、2つの言葉には以上のような違いがあります。
「もぬけの殻」の例文
・『鍵開けの専門業者にまで頼んで開けた金庫は、もぬけの殻でした』
・『犯人がいると聞き付け慌てて行ってみたものの、そこはもぬけの殻でした』
「ひとけのない」の例文
・『ひとけのない夜の道を一人で歩くことは、とても怖いです』
・『夜のひとけのない校舎に忍び込んでみました』
まとめ
「もぬけの殻」と「ひとけのない」の違いは以上です。
異なった意味を持つ2つの言葉になるため、正しい使い分けが求められます。