それでは、この「風前の灯火」とはどういう意味でしょうか。
 また、「空前の灯火」とは、どう違うのでしょうか。
 この記事では、「風前の灯火」と「空前の灯火」の違いを分かりやすく説明していきます。
「風前の灯火」とは?
「風前の灯火」とは、「ふうぜんのともしび」と読み、一般的には、誰かの命が危機に瀕しているという意味で使われる言葉です。
 また、そこから派生して、物事の最後が近づいているということに関しても使われるようになっています。
 これは、文字通り風の前にある蝋燭の火は瞬く間に小さくなって消えてしまうということから来ています。
「空前の灯火」とは?
「空前の灯火」とは、「くうぜんのともしび」と読み、元々は大きかったものが急激に消えて行くということを表す言葉として考えられそうですが、実際にはこのような言葉はありません。
「風前の灯火」と「空前の灯火」の違い
「風前の灯火」と「空前の灯火」の違いを、分かりやすく解説します。
 この2つは、何かが消えてなくなりそうな状態であるという部分では同じように見えますが、どこに違いがあるのでしょうか。
 この2つの違いを最も簡単に説明するなら、当然ですが、「空前の灯火」という言葉は存在しないという結論になるでしょう。
 もし、今まで見たことがないような大きな蝋燭に火を灯したということがあった場合には「空前の灯火」という言葉が本当になるかもしれません。
「風前の灯火」の例文
 ・『到着した時にはすでに風前の灯火でした』
 ・『大きな失敗をしてしまったため、あの人の地位ももはや風前の灯火です』
「空前の灯火」の例文
 ・『「空前の灯火」という言葉はありません』
 ・『「空前の灯火」とは「空前の」と「風前の灯火」の誤用から来ています』
まとめ
 この記事では、「風前の灯火」と「空前の灯火」の違いを、解説してきました。
 序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
 この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。



