最近のSNSにおいては、無駄とも思える議論が行われることも少なくありません。
例えば、超能力はあるかないかというような命題に関しては、あるかないかが「表裏を成す」状態であるという可能性もあります。
それでは、この「表裏を成す」とはどういう意味でしょうか。
また、「二律背反」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「表裏を成す」と「二律背反」の違いを分かりやすく説明していきます。
「表裏を成す」とは?
「表裏を成す」とは、文字通り、何かの2つの事象が表と裏を構成するという意味で使われる言葉です。
言い方を変えれば、2つのことが同時に起こり得るということになります。
「二律背反」とは?
「二律背反」とは、一般的には、2つの事象が同時には起こり得ないということを表す言葉です。
もう一つ要件として重要なのは、そのどちらかを否定することが別もことを肯定することにはならないということです。
英語では「アンチノミー」と言います。
「表裏を成す」と「二律背反」の違い
「表裏を成す」と「二律背反」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、2つの事象が起こるときの条件に関する言葉であるという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、ここまで、解説してきたように、全く反対の意味を表す言葉、つまり対義語として認識されているものであるということになります。
つまり、相反する事象が同時に成立しているのが「表裏を成す」という状態であり、どちらか一方だけが成立しているような状態が「二律背反」ということになります。
したがって、「表裏を成す」と「二律背反」という言葉同士は「二律背反」であるということです。
「表裏を成す」の例文
・『残業と帰宅の遅さは「表裏を成す」と言えるでしょう』
・『私とあなたの立場は結局はどちらも正しいので「表裏を成す」とも言えるでしょう』
「二律背反」の例文
・『コストカットとクオリティの向上は二律背反であることが多いでしょう』
・『二律背反の構造においてはどちらの選択をするのかが鍵になります』
まとめ
この記事では、「表裏を成す」と「二律背反」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。