最近のSNSで問題になっていることの一つに少数攻撃というものがあります。
何かの拍子によくない発言や失敗をしてしまった人に対して、よってたかって、「ことさら」に批判を浴びせるような状況です。
それでは、この「殊更」とはどういう意味でしょうか。
また、「尚更」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「殊更」と「尚更」の違いを分かりやすく説明していきます。
「殊更」とは?
「殊更」とは、「ことさら」と読み、「わざと」とか「故意に」という意味で使われる言葉です。
「わざわざ」という類語もほぼ同じ意味で使われます。
英語では「intentionally」という言葉が近いでしょう。
「尚更」とは?
「尚更」とは、「なおさら」と読み、物事の程度が前よりもさらに大きくなるという意味で使われる言葉です。
否定的な場合も、肯定的な場合も、レベルが上がるということを示すために使われます。
英語では、「more」が近いでしょう。
「殊更」と「尚更」の違い
「殊更」と「尚更」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、何かに加えてという意味で使われるという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、本人の姿勢を表しているのが「殊更」であり、本人の姿勢とは関係なく客観的な程度を表しているのが「尚更」ということになります。
つまり、もともと全く違う言葉であり、ここで殊更に比較するような対象ではないというのが結論です。
「殊更」の例文
・『すでに反省しているのに、ことさらに非難するのはよくありません』
・『そのことはすでにみんな了解していることなので、ことさらに主張する必要はありません』
「尚更」の例文
・『もともと夏は暑いのに、温暖化の影響で尚更温度が高くなっています』
・『一方の志望校に受かっただけでも嬉しいのに、もう一つにも受かるなんて尚更嬉しいです』
まとめ
この記事では、「殊更」と「尚更」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。
