会社の経営方針を決めるような時に、「会社の利益を最初に考えてお客様のことは後に回すのは本末転倒だ」のような言い方をすることがあります。
この「本末転倒」は、誰もが使ったことがあるが、なぜその言葉を使うかをよく分かっていないものの一つではないでしょうか。
それでは、この「本末転倒」とはどういう意味でしょうか。
また、「マッチポンプ」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「本末転倒」と「マッチポンプ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「本末転倒」とは?
「本末転倒」とは、「ほんまつてんとう」と読み、一般的には、本来は重要でないことを、重油なことより優先して行っているという状態を表す言葉です。
この言葉は、仏教のある宗派の本山よりも地方の末寺の方が檀家を増やして規模が大きくなったという話から来ています。
「マッチポンプ」とは?
「マッチポンプ」とは、一般的には、本当は自分で起こした事件をそれと知られずに、自分で解決するということを表す言葉です。
この言葉は、ある男が自分で建物にマッチで火をつけて逃げ、その後現場に来て消火ポンプで火を消してヒーローになったという逸話から来ています。
「本末転倒」と「マッチポンプ」の違い
「本末転倒」と「マッチポンプ」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、本来の状態とは順番が違うという意味で使われるという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、重要なこととそうでないことの順番が違うのが「本末転倒」であり、解決したということとその原因が作られたことが判明する順番が違うのが「マッチポンプ」ということになります。
「本末転倒」の例文
・『利益を追求するために品質を下げるのは本末転倒でしょう』
・『健康になるために体が悪くなるまでお祈りをするのは本末転倒です』
「マッチポンプ」の例文
・『今回の情報漏洩の騒動はあの人のマッチポンプだったらしい』
・『自分で起こしたことを解決することをマッチポンプと言います』
まとめ
この記事では、「本末転倒」と「マッチポンプ」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。