初夏になると話題になるのが乙姫と彦星の物語ですが、織姫は地球から25光年の彼方にある「こと座のベガ」という星のことだそうです。
それでは、この「彼方」とはどういう意味でしょうか。
また、「此方」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「彼方」と「此方」の違いを分かりやすく説明していきます。
「彼方」とは?
「彼方」とは、「かなた」あるいは「あちら」と読み、遠くの場所を表す言葉です。
その距離に関しては、シチュエーションによって全く違うので一概には言えませんが、扉の向こうから、25光年までさまざまです。
英語の表現では「there」が近いでしょう。
「此方」とは?
「此方」とは、「こなた」あるいは「こちら」と読み、近くの場所を表す言葉です。
通常は見えるくらいの近さのことですが、実際の距離とは関係なく使われます。
「こなた」という読み方はあまり使われませんが、有名なのは大相撲の呼び出しの時に後から呼ぶ方を「こなた」と呼んでいます。
「彼方」と「此方」の違い
「彼方」と「此方」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つは、自分の周りの場所を表すという部分では同じですが、どこに違いがあるのでしょうか。
この2つの違いを最も簡単に説明するなら、すでに解説したように、近い場所が「此方」で、遠い場所が「彼方」です。
実質的な距離は関係なく、心理的に遠いか近いかで決まるので、隣の部屋に住んでいたとしても疎遠になっている親戚は「彼方にいる」ということになります。
「彼方此方」という熟語は「あちこち」あるいは「あちらこちら」と読みます。
「彼方」の例文
・『宇宙の彼方には人間と同じような知的生命体がいる星もあるでしょう』
・『病院の窓から見える彼方の山々も微笑んでいるようでした』
「此方」の例文
・『此方にあるのは役に立たないものばかりです』
・『此方、貴乃花』
まとめ
この記事では、「彼方」と「此方」の違いを、解説してきました。
序文でも述べたように、これらの言葉は私たちの身近にあります。
この機会にこれらの正しい使い方を勉強しておきましょう。
序文で述べた織姫と彦星は遠距離恋愛の恋人ではなく、夫婦だというのはあまり知られていません。