この記事では、「鶴の一声」と「雀の千声」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「鶴の一声」とは?
権力がある者の言葉によりすべての意見をまとめて決定させることを「鶴の一声」【つるのひとこえ】といいます。
それまでいくつもの話が持ち上がっていましたが、時間もない、早くに結論を出さなければいけない状況であるとき、権威者がみなを納得させるため発言するのです。
言葉の由来は、人々を魅了する甲高い鶴の声と美しい姿はそれまで騒がしく鳴いていた他の鳥たちを鎮め、静かになるところからきています。
「雀の千声」とは?
小さく、力がない雀の千言は説得力ありませんが、見た目も声が美しい鶴のひと鳴きの方が何よりも勝つという意味がある言葉を「雀の千声」【すずめのせんこえ】といいます。
このような意味から、多く群れる雀に似た力無き者の鳴き声は煩いだけですが、鶴のような才能と人を魅了する者の声は人々の心に響き渡り、感動させるほど意味があるといったときに使われている言葉です。
「鶴の一声」と「雀の千声」の違い
「鶴の一声」と「雀の千声」の違い、分かりやすく解説します。
それまで意見がまとまらず騒がしかったとき、権威者が一言発すればみなの心が一つとなり、意見もまとまって会議を終わらせるのです。
一瞬にして対立する者を和解させるためにも、気の利いた言葉を伝えるという場面で使われています。
もう一方「雀の千声」【すずめのせんこえ】は、つまらない声は人々の気持ちをとらえないため意見を控えて、たった一言で周囲を説き伏せられる優れた権力者の声に耳を傾けた方が説得できるという意味で使われている言葉です。
「鶴の一声」の例文
・『部長が放った鶴の一声で、その場にいる部下の意見をまとめた』
・『先輩の鶴の一声で、納得いかずに揉めていた後輩の気持ちを鎮めた』
「雀の千声」の例文
・『首相の雀の千声で対立する国民の気持ちをうまく鎮めた』
・『雀の千声、教師の発言で意見がまとまらず騒ぐ生徒たちを宥めた』
まとめ
鳥を取り上げてはいかにその一言でみなをうまくまとめられるか示す言葉を2つご紹介しました。
使い方を勉強して、意味をうまく使い分けてみるのもいいでしょう。