この記事では、「長幼の序」と「年功序列」の違いを分かりやすく説明していきます。
「長幼の序」とは?
長幼の序とは、年長者と年少者の間で守るべき秩序のことをいいます。
年少者は年長者を敬って、年長者は年少者を慈しむことを表しています。
長幼の序の「長幼」は、年長者と年少者になります。
長幼の序は、儒教における人の守るべき5つの道とされる五輪の1つです。
五輪は中国の思想家である孟子が提唱しました。
五輪には長幼の序以外にも、父子の親・君臣の義・夫婦の別・朋友の信などがあります。
「年功序列」とは?
年功序列とは、勤続年数や年齢を昇進や昇給の判断基準とする人事制度のことをいいます。
年功序列の「年功」は勤続年数を表しています。
勤続年数が長くなったり年齢が上がったりすればスキルが上がり、その組織における重要度が高まるという考えによる制度になります。
企業への忠誠心を高める目的で日本の企業で広く採用されてきました。
勤続年数に関わらず能力や業績によって給与や役職が決まるのは、成果主義と呼ばれています。
年功序列型の賃金制度は会社への帰属意識が高まったり、定着率が上がるといったメリットがあります。
その一方で、モチベーションが低下したり若手社員が離職しやすいといったデメリットもあるようです。
「長幼の序」と「年功序列」の違い
長幼の序も年功序列も、年長者を敬うという意味は共通しています。
長幼の序は儒教の五輪に基づく思想で、年少者は年長者を敬うべきだという秩序をいいます。
それに対して年功序列は、勤続年数や年齢によって給与や役職が決まる人事制度を表す言葉です。
長幼の序はあまり使われていない言葉ですが、年功序列は採用している日本企業が多いのでよく使われている言葉です。
まとめ
長幼の序は年長者と年少者の間で守るべき秩序を表していて、年少者は年長者を敬わなければならないとされます。
年功序列は勤続年数や年齢によって給与や役職が決まる人事制度をいいます。